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【社会】

群馬ヘリ墜落1週間 山岳救助の要 不在長期化も

吾妻広域消防本部にある献花台の前で手を合わせる女性=17日午前、群馬県東吾妻町で

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 群馬県の防災ヘリコプター「はるな」の墜落により、夏山シーズンの中、県内で山岳遭難救助の中核を担ってきた防災ヘリの不在が続く。県は近隣県からの応援で乗り切り、代替機の手配を急ぐ方針だが、自前の運用再開までには課題も多く、時間がかかりそうだ。

 はるなが二〇一七年度に行った緊急運航は計百九十件で、内訳は救助六十一件、救急九十二件など。救助の約九割は山岳遭難だった。他に県警ヘリ「あかぎ」と県のドクターヘリ二機があり、県警ヘリも遭難者をつり上げる救助活動に当たる。ただ、はるなに比べると機体が小さく、山火事などの消火活動はタンク装備のあるはるなが頼りだった。

 県は災害対応や山岳遭難などの救助活動について、相互応援協定を結ぶ近隣七県にヘリ派遣を要請する方針だ。既に山岳遭難一件で埼玉県から応援を受けている。はるなの後継となる機体は、もともと二〇年度に導入予定だった。大沢正明知事は「できるだけ早く入れられるようにしたい」とするが、契約から納入まで約一年半かかり、新たな機体に慣れるまでの訓練期間も必要だ。

 この間、県はリースによる機体の確保も検討する。もっとも、自前の防災ヘリの運用を再開するためには、事故原因の検証が進み、「安全対策が十分に講じられた上でないと難しい」(消防保安課)。県の防災航空隊には県内各地の消防本部から人員を派遣してもらっており、「しっかり議論した上でないと進まない」(同)のが実情だ。

◆「ずっと忘れない」献花台に人波

 防災ヘリコプター「はるな」が墜落し、搭乗員九人全員が死亡した事故から一週間となった十七日、隊員六人(一人は県に派遣)が犠牲になった吾妻広域消防本部(同県東吾妻町)に設置された献花台に多くの人が訪れ、隊員たちを悼んだ。

 「人の命を守る想いを胸に救助活動に当たってきたこと、私たちはずっと忘れません」。献花台にはたくさんの花やたばこ、飲み物が供えられ、六人宛ての色紙も置かれていた。犠牲者の田村研さん(47)宛てに「ただただ残念でなりません。また一緒にスキーしよう」と書かれたメッセージボードも見られた。

 

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