東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

「視力弱い」で障害者算入 雇用水増し 省庁、不正認識か

写真

 中央省庁が雇用する障害者数を四十二年にわたり水増ししていた問題で、障害者手帳の取得要件に該当しない程度の「視力が弱い」「健康診断で異常を指摘された」といった職員を障害者数に算入していた事例のあることが十八日、政府関係者への取材で分かった。障害者雇用制度を所管する厚生労働省は、不正と認識しながら故意に水増ししていた可能性もあるとみて詳しい経緯を調べている。

 障害者雇用促進法は、障害者の就労機会を広げるために、企業や国、自治体などに一定割合以上の身体、知的、精神障害者を雇うよう義務付けている。野党は「障害者の働く権利を国が奪ったという重大事態」(共産党の小池晃書記局長)と批判。閉会中審査の開催要求を強めた。

 政府関係者は、民間企業に比べ中央省庁で身体障害者の割合が「不自然に多い」と指摘。視力が弱かったり、健康診断で異常がみられたりした職員を障害者と見なしたケースが含まれており、このことが割合の大きさにつながった可能性がある。この関係者は「多くの省庁でこういうことがまかり通っていたのではないか」と話す。

 厚労省によると、昨年六月一日時点で民間企業に雇用されていた障害者約四十九万六千人のうち、身体障害者は約三十三万三千人で約67%。これに対し、中央省庁は障害者約六千九百人のうち身体障害者が約87%を占めている。

<障害者雇用> 障害者雇用促進法で義務付けられている。今年4月1日から、雇用率が従業員45・5人以上の企業は2・2%、国や自治体は2・5%へ引き上げられた。また身体、知的障害に加え、精神障害も新たに雇用義務の対象となった。2020年度末までに、さらにそれぞれ0・1%引き上げると決まっている。雇用率が低い企業は行政指導を受け、従業員が100人を超える場合は納付金を徴収される。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報