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【社会】

「江東5区水害 250万人避難」 域外受け皿確保課題

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 東京都東部で大規模水害時の対応を検討してきた「江東五区広域避難推進協議会」は二十二日、最悪のケースで二週間以上浸水する地域が発生するとの想定を初めて公表した。浸水想定区域に住む二百五十万人に、隣県などへ早めの自主避難を求める方針。だが、域外では公的な避難場所の確保は見込めていない。今後、埼玉や千葉など隣県を含む他の自治体との連携を進める。

 協議会は、長時間の豪雨で荒川と江戸川が同時に氾濫し、巨大台風による高潮も起きるという最悪の事態を想定。墨田、江東、足立、葛飾、江戸川の五区は、海面よりも低い海抜ゼロメートル地帯があり、区域内の広範囲で浸水が二週間以上継続すると見込んだ。周辺の区でも同様の被害が出るとした。

 さらに、広域避難勧告を発令する基準を独自に設け、河川の氾濫の二日前から段階的に避難を住民に呼び掛ける。ただ、現時点では、域外で住民全員の避難場所を確保するのは困難で、あくまで住民が自主的に親戚や知人宅などに避難するよう促す。

 大規模水害時の広域避難を巡っては、内閣府や都が六月に立ち上げた検討会で、協議会の五区とともに避難先の確保や住民の避難方法などを議論している。

 課題が山積する中での公表について、協議会のアドバイザーを務める東京大学大学院の片田敏孝特任教授は取材に対し、甚大な被害をもたらした七月の西日本豪雨を踏まえ、「予想を上回る災害が起きている。対応策が万全でなくても住民と危機意識を共有することが大切だ」と意義を語った。 (加藤健太)

 

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