東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

残業月220時間で職員自殺 いわき市、復興関連で負担増

 福島県いわき市で課税業務を担当していた二十代の男性職員が、月二百二十時間を超える残業を強いられ二〇一七年に自殺したとして、遺族が公務員の労災に当たる公務災害の認定を請求したことが二十三日、遺族側関係者への取材で分かった。地方公務員災害補償基金の県支部が審査する。

 残業時間は労災認定の一つの目安とされる月百時間の「過労死ライン」を大幅に超過。市では東日本大震災の津波被害からの復興や、東京電力福島第一原発事故の避難者の受け入れで住宅建設が増加。固定資産税関連の業務などで、この男性に大きな負荷がかかっていたという。

 男性は一六年四月採用で、財政部に所属。一七年二月三日夜に職場を出てから行方不明となり、翌日に市内の自宅近くで自殺しているのが見つかった。男性が自殺する直前の一七年一月は、市から支払われた残業代が百二十五時間分だった。しかし、遺族側が情報開示を受けた職場のパソコンの使用履歴などで、実際はさらに百時間近く多かったことが判明したという。休日や深夜の勤務を重ねていたとみられる。

 遺族は長時間労働による過労に加え、職場全体が繁忙を極め、新人だった男性が同僚らから適切な指導や手助けが受けられず、心労も抱えて自殺に至ったと主張。当時、就労ストレスにより重度のうつ病にかかっていたとする精神科医の意見書も提出した。

 市職員課は男性の自殺を認めた上で「審査中の事案であるため、詳細についてのコメントは差し控える」としている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報