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【社会】

自転車に鍵、義務化広がる 葛飾が条例施行 1月施行の足立区は盗難4割減

鍵が掛かっていない自転車に「施錠義務化」と書かれた赤い札を取り付ける亀有署員=葛飾区のJR金町駅前で

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 自転車盗を食い止めようと、日ごろの鍵掛けを条例で義務付ける動きが広がっている。東京都葛飾区では今月から義務化がスタート。罰則はないが、利用者に施錠の意識を高めてもらう狙いがある。犯罪件数(刑法犯認知件数)都内ワーストからの脱却を目指す足立区では、今年一月に条例を施行。自転車盗が四割近く減り、効果を示している。 (加藤健太)

 「ここにもありました」。JR金町駅北口の葛飾区営駐輪場。今月十五日夕、警視庁亀有署員のパトロールに同行すると、無施錠の自転車が次々と見つかった。三十分間で二十九台も。署員は「警告」の文字と、鍵掛け義務化のお知らせを記した赤い紙の札をハンドルに取り付けていった。

 署によると、管内の自転車盗は昨年一年間で千七件。地形が平たんで、自転車の利用が多い事情もあり、都内では蒲田署(大田区)に次いで頻発している。盗まれた自転車の約六割が無施錠だった。亀有署生活安全課の柳川孝義警部は「買い物など短時間の駐輪だから大丈夫と油断するのでは」と分析する。

 これまでもチラシを配るなどして鍵掛けを求めてきたが、利用者の意識を変える効果はいまひとつ。習慣づけには記憶に残る策が有効と考え、条例化を署側から区に提案した。

 区は六月、自転車の安全利用に関する条例の一部を改正。利用者に「盗難防止のための措置」を義務付ける項目を新設し、今月一日から施行した。JR新小岩駅前の区営駐輪場を管理する船戸武さん(77)は「施錠をお願いしても生返事ばかりだったが、条例で義務ですと言えば説得力が増す」と歓迎する。

 隣の足立区は、一月一日に同様の条例を施行した。昨年、犯罪件数が六年ぶりに都内ワーストに転落。汚名返上をかけた対策の一つが、自転車の鍵掛け義務化だった。

 施行後は人目につきやすい黄色いポスターを街中に掲示。六月末までの自転車盗は七百六十三件で、前年の同じ時期と比べて四百六十六件減と38%減った。現時点で犯罪件数もワースト3を脱却しているという。区危機管理課の山内大(まさる)課長は「条例は一定の抑止効果があった。さらに周知したい」と手応えを話した。

 鍵掛けを義務付ける条例は、滋賀県草津市が一四年に制定。千葉県も昨年四月に施行した。

 

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