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【社会】

母の嫡出否認提訴 法務省が検討へ 無戸籍解消向け研究会

 女性が婚姻中に妊娠した子は夫の子と見なす民法の「嫡出推定」を見直すため、法務省が有識者らでつくる研究会を十月にも発足させることが二十九日、関係者への取材で分かった。嫡出推定は、何らかの事情で夫(元夫)の子になるのを避けたい母親が出生届を提出せず、子が無戸籍者となる大きな要因と指摘されている。嫡出推定を否認する訴えを、夫(元夫)だけでなく、母親や子も起こせるように拡大する方向で検討し、無戸籍者の解消を目指す。

 無戸籍者は住民票を取得できないなど、日常生活で大きな不利益がある。研究会の議論で法改正が必要と判断されれば、法相が法制審議会に諮問する。

 民法は婚姻中に妊娠した子は夫の子、離婚後三百日以内に出産した子は元夫の子と推定すると規定。女性が夫と別居中、または離婚直後に別の男性との間の子を産んだ場合、戸籍に夫(元夫)の子として記載される。

 これを避けるには、嫡出否認の訴えを起こす必要があるが、現行法では夫(元夫)しか提訴できない。接触を避けたい女性側が提訴を依頼するのは難しいことが多く、このため、女性が出生届を出さず、子が無戸籍になるケースがある。

 法務省によると、八月十日時点の無戸籍者は七百十五人で、潜在的な人数はもっと多いとの指摘もある。

 また、研究会では夫婦以外の第三者の卵子や精子を使った生殖補助医療(不妊治療)で生まれた子どもの法的な親子関係を定める議論も行う。不妊治療をする夫婦も多い中、子どもの権利を守る観点から法整備が必要と判断した。

 

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