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【社会】

ネット依存 中高生の14% 厚労省推計 5年で倍増の93万人に

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 厚生労働省研究班(代表・尾崎米厚(よねあつ)鳥取大教授)は31日、病的なインターネット依存が疑われる中高生が5年間でほぼ倍増し、全国で93万人に上るとの推計を発表した。中高生全体約650万人の7人に1人に当たる計算となる。特に女子の割合が高い。スマートフォンを使ったゲームや会員制交流サイト(SNS)の普及が背景にあると考えられ、対策強化が求められそうだ。

 ネット依存は、インターネットやオンラインゲーム、SNSなどを使い過ぎる状態で、日常生活に支障が出る。暴力や引きこもり、うつ病などの合併症や脳の障害を引き起こす恐れもある。

 研究班は二〇一七年度にネットや飲酒、喫煙に関する調査を行い、協力が得られた中学高校計百三校の約六万四千人からの回答を分析した。「ネットの使用をやめようとすると落ち着かない」などネット依存に関連する八項目の質問に五個以上当てはまる人を「病的な使用」とした。

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 その結果、中学男子の10・6%、女子の14・3%、高校男子の13・2%、女子の18・9%が病的使用で、全国では少なくとも九十三万人と推計された。一二年度の調査では推計五十一万人で、ほぼ二倍になった。

 質問に三〜四個当てはまる「予備軍」を含めると二百五十四万人に上る。中高生の半数前後がネットのやり過ぎで成績低下を経験していた。

 三十日以内にネットを使った人のうち、中学生の70%以上、高校生の90%以上がスマホを利用していた。LINE(ライン)など無料通信アプリの利用率は高校男子で85〜90%、高校女子は92〜96%に達した。ツイッターなどの利用率は特に高校女子で70%以上と高く、高校男子は60%前後。一方オンラインゲームは中高生とも男子で高く50%以上なのに対し、女子は40%以下だった。

 ネット依存は世界的に問題となっており、世界保健機関(WHO)は今年六月、オンラインゲームなどのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を依存症の一種に加えたと発表した。

◆実際はもっと多い

<研究班代表者の尾崎米厚鳥取大教授(環境予防医学)の話> 学校で実施した調査なので、通学できないほど症状が重い人は対象に含まれておらず、インターネット依存疑いの中高生は実際にはもっと多いとみられる。ネット環境はめまぐるしく変わっていて、引き続き詳しい調査が必要だ。男子はゲーム、女子は会員制交流サイト(SNS)をする割合が高い傾向がある。学校でのトラブルで多いのは成績低下や居眠り、遅刻。例えば、ネットゲームの接続時間を自動で制限する仕組みがあれば、依存症の予防につながるかもしれない。

 

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