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【社会】

大間原発また運転先送り 電源開発 安全対策2年延期

青森県大間町に建設中の大間原発(手前)=3月

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 電源開発(Jパワー)は四日、青森県大間町で建設中の大間原発について、二〇一八年後半としていた安全対策工事の開始時期を約二年延期すると町議会で説明した。原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査の長期化が理由で、工事の延期は三回目。同社が当初目指した二一年度ごろの運転開始は二四年度ごろとなっていたが、さらに二六年度ごろに先送りされる公算となった。

 大間原発は全炉心でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使う世界初の商業用原子炉で、核燃料サイクル政策の中核施設の一つ。大間原発の完成が遅れれば、使用済み燃料を再処理して活用し、プルトニウムを減らす同政策の見通しがさらに狂う。

 同社が一四年十二月に申請した大間原発の審査では、地震や津波の想定に関する議論が中心で、電源開発の担当者は「今後も相応の時間がかかる」と説明。その後に施設面の審査があり、審査適合には二年程度かかるとの想定を示した。

 同社は審査申請後に二回、工事の延期を表明していた。

 大間原発の建設は〇八年に始まったが、一一年の東京電力福島第一原発事故を受けて停滞。進捗(しんちょく)率は37・6%にとどまる。審査適合にめどが立たなければ、原子炉など重要施設の建設を含む安全対策工事を進めることはできない。電源開発は二〇年後半に着手し、二五年後半に終えたい考えだ。

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<大間原発> 電源開発が青森県大間町に建設している出力138万3000キロワットの改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)。燃料の全てにウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を使う世界初の商業炉となる予定で、核燃料サイクル政策の中核施設の一つに位置付けられる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後は建設が滞っている。津軽海峡を隔てた北海道函館市との距離は最短で約23キロで、市と市民団体が国と電源開発に建設差し止めなどを求めて札幌高裁、東京地裁で係争中。

 

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