東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

西日本豪雨 避難率4.6% 死者、不明者が出た3県17市町

写真

 西日本豪雨で死者と行方不明者が出た岡山、広島、愛媛三県の自治体のうち、避難指示対象者が避難所などに身を寄せた人数のデータが整う十七市町の避難率が、平均で約4・6%にとどまることが五日、各市町への取材で分かった。1%未満は七市だった。大雨特別警報が出てから六日で二カ月。避難情報が実際の行動に結び付いていない現状が浮き彫りとなった。

 岡山、広島では気象庁が大半の自治体に大雨特別警報を発表したのが七月六日夜から深夜に集中。特別警報後に避難指示を出した市町が多かった。夜間のため外に出ず、上階に垂直避難した住民もいたが、担当者からは避難率が低いとして検証が必要との声が相次いだ。

 避難指示後、七日正午までの早いタイミングで各市町が集計した避難者数から算出した。一時間余り後や半日程度経過した後など、自治体によってまちまちで単純比較はできない。

 広島県で1%未満は0・4%の呉市、0・8%の尾道市、0・3%の福山市、0・7%の東広島市の四市。担当者からは「避難が必要との意識が浸透していない」「危険度が伝わっていない」といった声が上がった。

 一方、広島県坂町では、十七市町で最も高い23・8%の避難率だった。避難準備情報の段階で、町の要請を受けた自主防災組織の役員らが、戸別訪問などで避難を呼び掛けた。町の担当者は「避難指示が出てから動くのは遅すぎる。訓練で手順を確認していたことも役に立った」としている。

 岡山県の1%未満は0・5%の岡山市と0・4%の笠岡市。笠岡市の担当者は「住民から避難情報の意味が理解できなかったとの声が寄せられている」と話した。愛媛県では大洲市が0・8%と1%未満だった。

 犠牲者が多数出た広島市や岡山県倉敷市などは、他の自治体と比較できるデータが整わず避難率は算出しなかった。避難勧告にとどまった自治体も除外した。

 倉敷市では真備町地区で五十一人が死亡。市は住民に六日深夜、七日未明に避難指示を出したが、七日正午までの避難者数が不明だった。担当者は「どれだけ状況が切迫しているのか分からない段階で、早めに避難指示を出せたかというと難しい」と話した。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報