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【社会】

北海道地震 政府、節電2割に引き上げ 停電ほぼ解消 計画停電回避へ

捜索が続く災害現場。祈るように女性が見つめていた=北海道厚真町で(布藤哲矢撮影)

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 最大震度7を観測した北海道の地震で八日、大規模な土砂災害があった厚真(あつま)町で心肺停止状態の住民が相次いで見つかり、大半の死亡が確認された。札幌市でも新たに一人の死亡が確認され、北海道は同日夜、道内の死者は三十五人、心肺停止が二人、安否不明は厚真町の三人となったと発表した。発生から九日未明で生存率が大幅に下がるとされる七十二時間。道警や自衛隊は同町を夜通しの構えで捜索した。北海道全域に及んだ停電は八日、ほぼ解消されたが、北海道電力の真弓明彦社長は同日の記者会見で計画停電を検討すると表明。世耕弘成経済産業相は同日、週明けの節電目標を従来の一割から二割に引き上げる考えを示した。

 世耕経産相は同日、記者団の取材に応じ、北海道の地震による電力供給力の不足を踏まえ「家庭や産業に二割の節電をお願いしたい」と述べた。地域を区切って電力供給を順番に止める計画停電は「九、十日の実施予定はない」と語った。

 地震による道内全域約二百九十五万戸の停電は八日午後四時時点で六千九百九十六戸まで減少し、停電はほぼ解消した。病院などの重要施設には引き続き、電源車の配備を進める。

 北海道電力の最大の火力、苫東厚真火力発電所(厚真町)が地震で停止。復旧には一週間程度かかり、十分な供給力を確保するには時間がかかる見通しだ。運転中の火力が故障により停止する可能性があり、節電目標を積み増した。

 経産省が試算した八日正午時点の節電率(暫定値)は7%程度だった。製造業や素材産業に一時的な生産自粛を要請。太陽光や風力といった再生可能エネルギーの活用も進める。

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 北海道によると、厚真町北部の約十三キロ四方の山腹で多数の土砂崩れが発生し、吉野地区を中心とした約五キロ四方に集中。道警や自衛隊などは重機やスコップを使い、土砂やがれきを取り除いた。捜索で発見された住民は心肺停止で、多くは土砂に埋もれていた。

 北海道によると、死者は厚真町で三十一人、札幌市、苫小牧市、むかわ町、新ひだか町で各一人。心肺停止の二人はいずれも厚真町。けが人は六百人超に上った。

 捜査関係者への取材で、新ひだか町の犠牲者は五十五歳の男性で、アパート二階の自宅で倒れ、死因は圧迫による窒息死。むかわ町の犠牲者は八十六歳の男性と判明した。

 

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