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【社会】

台風強大化、備え課題 21号上陸1週間

 台風21号が一九九三年以来二十五年ぶりに最大風速四四メートル以上の「非常に強い」勢力を維持したまま上陸してから十一日で一週間。記録的暴風が吹き荒れ、十日までに五府県で計十三人が死亡、けが人は二十九都道府県の八百二十七人に上った。沿岸部各地は過去最高の高潮に襲われ、連絡橋破損も加わり関西空港は機能喪失した。温暖化の影響で今後も台風は強大化する恐れがある。被害をどう抑えるか、備えに課題を残した。

 台風21号は四日正午ごろ、徳島県南部に上陸。午後二時ごろには神戸市付近に再上陸した。関西空港では午後一時三十八分、九四年の開港以来最大の瞬間風速五八・一メートルを観測。大阪港では午後二時十八分に最高潮位(瞬間値)が三・二九メートルに達し、測定方法は異なるものの六一年の第二室戸台風で観測された二・九三メートルを超えた。

 気象庁は暴風への警戒を呼び掛けたが結果として深刻な被害が生じた。

 総務省消防庁と各自治体によると、飛来物が当たるなどした愛知県愛西市の男性(88)と和歌山県湯浅町の男性(36)の死亡が新たに判明。死者は大阪府八人、愛知県二人、三重、滋賀、和歌山各県一人となった。大阪府幹部は鉄道の計画運休がなければ出歩く人がより多く、被害は拡大していたとの見方を示す。

 建物被害は少なくとも全国で約一万一千棟。六日に最大震度7の地震が発生した北海道でも、屋根が剥がれるなどの住宅被害が五日までに約三百件に及んでいた。

 大阪府泉南市では強風で倒れた電柱が道路を数百メートルにわたってふさいだ。関西地方は大規模な停電が発生。観光地でも奈良市の春日大社で石灯籠が壊れ、京都市の嵐山で渡月橋の欄干が約百メートルにわたって歩道側に倒れるなどの被害が出た。

 兵庫県の神戸港や尼崎西宮芦屋港では乗用車やコンテナが散乱し、火災も相次いだ。関空は第一ターミナルが広範囲に浸水し閉鎖。連絡橋が強風で流されたタンカーの衝突で破損する事態も重なり、利用客ら約八千人が一時取り残された。

 浸水を免れた第二ターミナルで七日から一部運航を再開したが、第一ターミナルの運用再開は今月中旬になる見通しだ。

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