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【社会】

「新潮45」へ怒りの声 杉田氏の「生産性」論文 擁護の特集

創業者の言葉を固定した「新潮社出版部文芸」のツイッターアカウント。「新潮45」を批判する作家らのコメントも転載している

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 性的少数者(LGBT)を「生産性がない」と表現した自民党の杉田水脈(みお)衆院議員の寄稿を掲載し非難された月刊誌「新潮45」が、「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」「見当外れの大バッシング」と反論する特集を十月号(十八日発売)に掲載したことに、作家らがツイッターで怒りの声を上げている。発行元の新潮社内や同業他社のツイッターでも、同誌への批判を拡散する異例の動きが起きている。

 特集は保守派論客ら七人が寄稿。評論家の八幡和郎さんは「(杉田議員はLGBTへの)予算配分など政策的な優先順位を論じただけ。差別主義者だと批判する余地などない」「揚げ足を取られているだけ」と杉田議員を擁護。文芸評論家の小川栄太郎さんは、LGBTが生きづらいなら痴漢も生きづらいとし「彼らの触る権利を社会は保障すべきでないのか」と主張した。

 これに対し、同社からも著書を出している作家の平野啓一郎さんは、ツイッターで「どうしてあんな低劣な差別に加担するのか」と発信。文学研究者のロバート・キャンベルさんも「低劣な偏見と分かってそれでも売り物にしていこうという出版に、活路はないはずだ」と指摘した。

 新潮社の編集者らが運営するツイッター「新潮社出版部文芸」は、創業者佐藤義亮の「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」という言葉を紹介し、こうした作家らの批判を次々とリツイート(転載)。これに岩波文庫編集部や文春文庫編集部が「志を共有したい」と呼応し、河出書房新社も「これ(佐藤義亮の言葉)は新潮社さんの社是」と発信した。

 ◇ 

 新潮社は「『新潮45』の記事については、社内でもさまざまな意見が存在している」と認めた上で「言論の自由を最大限に尊重するという立場から、各部署、社員の個人の意見表明に関して言論統制のようなことは従来より一切行っていない」とコメントした。

 

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