東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

ノーベル賞・本庶さん、妻と喜びかみしめ 研究まい進 家族に感謝

受賞決定から一夜明け、記者会見する本庶佑京都大特別教授(右)と妻滋子さん=2日午前、京都市左京区の京都大で

写真

 注目されていない研究対象に取り組むことの醍醐味(だいごみ)を後進に伝えてきた京都大特別教授の本庶佑(ほんじょたすく)さん(76)。ノーベル賞を分け合うことになった長年の知己とすれ違うこともあったが、好奇心、勇気、挑戦、確信、集中、継続という英単語の頭文字の「六つのC」を大切に歩いてきた。受賞決定の知らせから一夜明けた二日の会見では研究に専念させてくれた家族への感謝の言葉を繰り返し、「こういう人生を二度やりたい」と笑顔を見せた。

 京都大の会見場には、本庶さんと共に妻滋子(しげこ)さん(75)の姿もあった。「研究にまい進できたのは家族のおかげ」(本庶さん)「支えてきたのは、しょうがなかったのかな」(滋子さん)。静かな口調で喜びを分かち合った。

 本庶さんは会見で「家族の細かいことはタッチせず、典型的な亭主関白として研究にまい進してきた」と回顧。「家族に感謝している。こんな人生を『またやりたい』と言うと、ぜいたくと言われるくらい充実していた」と語った。

 滋子さんは大学時代、本庶さんと同じ生命科学の研究に取り組んでいた。「大変さを知っており、支える側に回ってきた」と、ひと言ずつかみしめるように話した。一男一女を育てながら、米国や日本各地を転々とする生活だったが「あっという間。今回、受賞する結果となり、大変うれしく、家庭を支えたことも、しょうがなかったかなあと思う」と、笑みを浮かべて振り返った。

 妥協しない研究姿勢で知られる本庶さん。滋子さんは、夫婦の会話など家庭のささいなことでも、細かく突き詰めてくる場合が多いと打ち明け「こういう態度が今回の結果につながったのでは」とユーモアを交えて語った。

 二十分ほどの会見では、緊張した滋子さんの声が通るように、本庶さんがマイクを近づける場面もあった。

  (安田功)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報