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【社会】

はれのひ初公判 元社長、融資詐取認める 検察「新成人、晴れ着着られず」

篠崎洋一郎被告

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 成人式でトラブルを起こした振り袖販売・レンタル業「はれのひ」(横浜市中区、破産)が銀行から融資金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた同社元社長篠崎洋一郎被告(56)の初公判が五日、横浜地裁(渡辺英敬裁判長)であり、篠崎被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、同社は二〇一五年八月ごろから経営に行き詰まり、自転車操業状態に陥っていたと指摘。同年十一月に債務超過を理由に銀行から融資を断られた後、別の融資を受けるため「商品の在庫の水増しなどを担当者に指示し、虚偽の決算書を作成させた」と述べた。成人式のトラブルについても、営業停止を顧客に事前に知らせなかったことで「多くの新成人が晴れ着を着られなかった」とした。

 篠崎被告はこの日、えんじ色の長袖Tシャツにグレーのズボン姿で法廷に姿を現した。裁判長に名前を問われると、「はい。篠崎洋一郎です」とはっきりとした口調で返答。その後、検察官が起訴状を読み上げるのを直立不動の体勢で聞いた。罪状認否が終わると一礼して被告人席に深く腰掛け、何度もまばたきをしながら傍聴席を見渡した。

 起訴状によると、篠崎被告は一六年九月、神奈川県内と東京都内の銀行二行に虚偽の決算書類などを提出し、計約六千五百万円をだまし取ったとされる。

 同社は今年一月八日の成人の日を前に突然、営業を停止し、着付け会場に晴れ着が届かなかったり、予約していた着付けやメークができなくなったりする新成人が横浜市や東京都八王子市などで相次いだ。

 同社の破産管財人によると、負債総額は約十億八千五百万円。今年の成人式で振り袖などを提供できなかった新成人は約二百十人(契約額約五千八百万円)、来年以降に提供できないのは約九百二十人(同約二億八千七百万円)に上る。同社にはほとんど資産が残っておらず、顧客への返金は一切ないまま破産した。

 篠崎被告は一月二十六日に謝罪会見を開き、その後、出国。債権者集会があった三日後の六月二十三日に米国から帰国し、詐欺容疑で神奈川県警に逮捕された。

 新成人らへの被害について県警は、成人式当日も着物が用意されていたことから、だます意図があったと立証するのは困難と判断し立件を見送った。

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