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【社会】

築地市場 きょう営業終了 仲卸業者「独特の空気感好きだった」

最終営業日を前にした築地市場正門=5日午後、東京都中央区で(中西祥子撮影)

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 世界最大級の魚市場として知られ「日本の台所」と呼ばれた築地市場(東京都中央区)が六日、営業を終了する。一九三五年の開業から八十三年。「築地」ブランドを築き上げた水産、青果の仲卸業者や卸業者らは、間もなく解体される市場で最後の競りや営業に臨む。

 六日午前零時すぎ、築地市場の正門脇には、全国各地の鮮魚を積んだ大型トラックが搬入待ちの列をつくり、普段と変わらぬ光景が広がった。都営大江戸線築地市場駅の出口からは長靴を履いた市場関係者らが足早に向かう。新宿区の仲卸業布沢美香さん(44)は「この一週間、七十〜八十代の大先輩から『今日が最後。豊洲には移らない』とあいさつを受けた。年配の方が元気に働く独特の空気感が好きだったので、それがなくなると思うと寂しい」と複雑な胸の内を明かした。

 都によると、築地市場の水産物取扱量は年約四十一万トン。水産物を扱う主要国の卸売市場を都が調べたところ、調査可能な市場で最も多かったスペイン・メルカマドリード市場(年十四万トン)の約三倍に上る。

 市場に入場する業者、買い出し人らは一日平均約四万二千人。毎年一月に行われる恒例の初競りで落札されたマグロの最高値は、二〇一三年の一億五千五百四十万円だった。その市場規模から、海外から観光客が訪れる都内屈指の人気スポットになっていた。

 築地市場の営業は六日正午までに終了し、卸、仲卸業者らは十日までに引っ越し作業を済ませ、十一日に豊洲市場(江東区)での営業を開始。最新設備が整った市場で、新たな豊洲ブランドを育んでいく。 (神野光伸、加藤健太)

 

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