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【社会】

配送業者に路駐スペース 都内で試験運用、拡大へ

東京都渋谷区の路上に設けられた貨物車専用の駐車スペース

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 荷下ろし場所の確保に苦労している配送業者の負担を軽減しようと、警視庁は全国に先駆け、業務中の貨物車に限って路上駐車を認めるスペースを設け、試験運用を始めた。インターネット通販による戸別配送の増加に加え、東京五輪・パラリンピックを控え、関係車両の増加で道路の混雑が見込まれる中、違法駐車による渋滞や事故を減らす狙いだ。

 商業ビルが立ち並ぶ東京都渋谷区の片側三車線の道路に新しくできた、「貨物車専用」と記された五台分の駐車スペース。配送業者が代わる代わる車を止め、手早く荷物を送り届けていた。初めて利用したという業者の男性(37)は「以前はすぐに反則切符を切られる場所だった。高層ビル宛ての荷物が多く時間がかかるので、本当に助かる」と話した。

 都内では四月以降、三カ所で試験運用を開始。標識に「貨物集配中貨物車に限る」と明記し、利用時間は配送業者の業務実態を踏まえ、午前九時から午後九時までとした。今秋までに子どもが多い小学校周辺や十分な幅がない道路を除き、百カ所以上を選定。一部は歩道を削るなどして敷地を確保し、二〇一九年七月ごろから本格運用を目指す。

 警視庁によると、一七年に都内で取り締まった駐車違反約三十九万件のうち、四件に一件が貨物車だった。取り締まりを避けるため、配送業者はコインパーキングなど有料の駐車スペースを利用しているが、配達先から離れていることが多いほか、経済的負担も大きい。

専用の駐車スペースにとめられた配送車

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 配送業者の駐車違反を巡っては、佐川急便の社員が駐車違反で取り締まりを受け、別の男性を警察に身代わり出頭させたとして、警視庁が一六年に、指示役だった同社東京営業所の係長らを摘発した。

 背景に業務の繁忙化があったとされたことから、政府は働き方改革の一環として、配送業務中の路上駐車について規制緩和を表明。警察庁が今年二月、全国の都道府県警に対策を通達しており、貨物車専用の駐車スペースは全国に広がるとみられる。警視庁交通規制課の布施賢而(ふせけんじ)課長は「歩行者の安全の確保を前提に、宅配業者の負担を減らしたい」と話している。

 

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