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【社会】

免震・制振不正 都庁、神奈川県庁も使用か 首都圏自治体調査へ

神奈川県庁新庁舎の地下1階に設置されている免震オイルダンパー=横浜市中区で

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 油圧機器メーカーKYBによる免震装置の検査記録データ改ざん問題で、都庁舎や神奈川県庁舎などでも改ざんの疑いのある装置が使われていたことが分かった。東日本大震災を受けて、免震・制振措置をした建物もあり、首都圏各地の自治体が調査を進めている。

 都によると、二〇一一年の東日本大震災で、緩やかな揺れが続く「長周期振動」が都庁舎でも起きた。これをきっかけに、一三年十二月に始まった庁舎の大規模改修の中で、制振装置の設置を進めてきた。KYBの子会社カヤバシステムマシナリー(東京都港区)の制振オイルダンパー計二百十四本が第一、第二庁舎に設置済みで、これが基準に適合しない可能性がある。

 担当者は「制振装置は揺れを抑えるための追加的な措置で、庁舎の耐震性には問題がない」とする。ただ、庁舎は災害時の拠点ともなるため「防災上重要なので、基準に適合しているのかどうか、早く結論を出してほしい」と話す。

 神奈川県では十三階建ての新庁舎の地下部分に、データ改ざんのあった免震オイルダンパーが十六本使われていた。ダンパーは庁舎全体の地震・津波対策の一環で、昨年十月に設置したという。県施設整備課は「性能に問題があるか調査してから、交換するか対応を決める」とする。

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 横浜市では、一四年に建設された市衛生研究所(七階建て、金沢区)で、データ改ざんのあった子会社の免震オイルダンパー八本が使われていた。感染症患者の血液や食中毒の疑いのある食品などを扱うため、災害時にウイルスや微生物などが流出しないよう設置した。担当者は「通常は市職員しか立ち入らない建物なので、市民への影響は限定的」としているが、早期の交換を求める。

 千代田区では一五年十一月に完成した区役所近くの福祉施設「かがやきプラザ」や、一六年末に建てられた神田東松下町の区営住宅でも同社製の装置が使われており、確認を急いでいる。

 さいたま市でも、現在建設中の大宮区役所の免震装置に使用されている可能性があり、埼玉県深谷市では、今年五月から建設中の新庁舎に同社製の免震装置を使用する予定だった。同市によると、まだ基礎工事の段階で装置は設置しておらず、他社製の装置に切り替えることを検討するとしている。

 

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