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【社会】

KYB交換完了 五輪後 免震部品 生産追いつかず

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 油圧機器メーカーKYBと子会社による免震・制振装置のデータ改ざん問題で、不正の疑いのある装置の交換は最短でも二〇二〇年九月までかかることが十八日、分かった。同社は不正の疑いがある装置を原則全て交換する方針だが、交換用部品の生産が追いつかないため。KYBの装置は東京五輪の競技施設にも使用されているが、開催までに交換が完了しない恐れもあり、不安解消が遠のいた。

 交換対象となる装置は合計約一万本に上る。KYBは装置の工場の生産能力を段階的に五倍まで引き上げるが、月産は五百本程度にとどまる見通しだ。当面は新規受注を取りやめ、交換を優先させる。免震偽装の東洋ゴム工業は発覚から三年以上が過ぎた今も、交換作業が続いている。

 装置が使われた物件は、不正が疑われるものも含め東京が最も多く二百五十件で、大阪や愛知など都市圏が続く。KYBは、所有者の了解が得られた物件名を十九日午後に公表する。

 また装置の製造事業を〇七年にKYB本体から子会社に移した際、検査担当者が口頭で改ざんの手口を引き継いでいたことが十八日、分かった。

 KYBは一九六二年から制振装置、八六年からは免震装置の生産を開始。不正は〇三年一月から行われた可能性が高く、当時は本体の岐阜南工場(岐阜県可児市)で製造し、計三人の検査担当者が書き換えに関わっていたことが判明している。

 事業は〇七年一月に子会社カヤバシステムマシナリー(東京)の津市の工場に移しており、別の担当者一人が不正に関与。この担当者は〇六年後半に四カ月ほど岐阜南工場で引き継ぎの研修を受けており、この場でデータ書き換えの手口を伝えられたという。

 津市の工場では後に生産体制の強化に伴い、さらに四人の担当者が加わり、計八人の署名が不正な検査記録で確認されている。

 

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