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【社会】

公表70件 改ざん確認28件 KYB、免震不正1000件超す

会見で頭を下げるKYBの斎藤圭介取締役専務執行役員(右)とカヤバシステムマシナリーの広門茂喜社長=19日午後、国交省で(淡路久喜撮影)

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 油圧機器メーカーのKYBは十九日、免震・制振装置の検査データ改ざん問題で、不正や不正疑いがある免震装置が使われている国や自治体の庁舎七十件の建物名を公表した。二十四都道府県にわたる。住居や病院は了承が得られておらず、今回の公表は全体の6%にとどまった。このうち十一件で国が定めた揺れを抑える性能基準に適合しない製品を設置し、顧客が要求した基準から外れた物件も十七件あったが、大半で不正の有無は「不明」だった。対象は全国で千九十五件に拡大した。

 KYBによると、同意取り付けには時間がかかるため、公共性の高い国や自治体庁舎の公表を優先したという。制振装置を使っている物件は公表を見送った。同意が得られた段階で他の物件も順次、公表する。

 KYBの斎藤圭介取締役専務執行役員は十九日、東京都内で開いた記者会見で「不適切行為を起こし、誠に申し訳ない」と謝罪した。中島康輔(やすすけ)社長は問題対応の優先を理由に出席しなかった。対象はこれまで説明していた九百八十七件とは別に百八件あることを明らかにした。改ざん前の数値でも基準内に収まっていたとして公表していなかったという。

 不正は二〇〇三年三月以降、少なくとも八人の検査員が関わっていたとされる。子会社首脳は不正が行われた理由について「(検査員が)生産計画の日程を守るためにデータを改ざんした」と指摘した。

 KYBの外部調査委員会は、長期間にわたって不正が続いた原因などを年内をめどに報告する。

 国基準不適合の製品を設置していたのは、農林水産省が入る中央合同庁舎第一号館や愛知県本庁舎など。

 KYBと子会社は、地震の揺れを抑えるオイルダンパーと呼ばれる装置の性能検査で、国や顧客の基準に適合しなかった製品のデータを基準内に収まるよう書き換えていた。

 また、東京スカイツリーの運営会社は十九日、使用している装置にデータ改ざんがあったと発表した。安全性に問題はないとしている。

◆不正品使用の物件一覧

【青森】消防本部・八戸消防署八戸消防防災拠点施設新築本棟工事

【茨城】国土地理院研究合同庁舎本館棟(つくば市)

【東京】中央合同庁舎第1号館本館(千代田区)

【新潟】新潟美咲合同庁舎第1号館(新潟市)、燕市新庁舎

【愛知】県庁本庁舎

【三重】鈴鹿市新消防庁舎

【大阪】大阪第2地方合同庁舎(大阪市)、府警察学校本館・厚生棟(田尻町)

【兵庫】神戸地方合同庁舎

【高知】四万十町本庁東庁舎

 

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