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【社会】

水星探査機打ち上げ 日本初、7年かけ90億キロの旅

 【クールー(フランス領ギアナ)=共同】宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(ESA)は十九日午後(日本時間二十日午前)、米国以外で初の水星探査機二基を南米フランス領ギアナのクールー宇宙基地からアリアン5ロケットで打ち上げた。二基は上空でロケットから分離、打ち上げは成功した。七年かけて水星に向かい、観測を実施。惑星形成の歴史や内部構造の解明を目指す。

 日欧共同の水星探査計画「ベピコロンボ」で開発された日本の探査機「みお」と欧州の「MPO」は結合したまま太陽の周りを何度も回り、徐々に速度を落としながら水星に接近する。地球と水星の直線距離は遠くても約二億キロだが、到着までの道のりは約九十億キロに達する。

 みおは幅一・八メートル、高さ二・四メートルの八角柱の胴体と、十五メートルまで伸びるアンテナで構成。水星の周囲を回り始めてからは、磁気圏や薄い大気といった水星周辺の環境を観測する。MPOはレーザー高度計やカメラを備え、水星の地形や、地表に含まれる鉱物など、水星の表面を調べる。観測期間はそれぞれ約一年。

 水星は太陽系で最も太陽に近く、地球と同じように岩石でできた惑星。地球上から見える時間が短く、探査機を送り込むのにも熱対策や多くの燃料が必要なため、観測が進んでいない。訪れたことのある探査機は米国の二基のみで、存在しないと思われていた磁場の発見や氷の確認などの成果を上げた。

 今回はESAが計画を主導し、フランスに本社を置くアリアンスペースのロケットを使用した。

<ベピコロンボ> 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(ESA)が共同で進める水星探査計画。名前は米国の水星探査で軌道設計に貢献したイタリア人数学者から取った。日本と欧州が開発した2基の探査機を水星に向かわせ、2025年12月に到着した後は、約1年間にわたり水星周辺や表面の観測を行う。探査の検討開始は1997年で、JAXAのプロジェクトの中では最も長い。 (共同)

 

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