東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

裸眼0.1は「視覚障害」 うつ職員を「身体障害」

写真

 死亡した職員の算入を続けたり「うつ状態」の人を身体障害者に数えたり。障害者雇用の水増しでは、あきれ返る手口が各省庁で横行していた。

 特許庁は、水増し計上していた人が退職すると、新人の健康診断結果を見て、補てんする職員を選んでいた。長く勤務し、ずっと計上できるからだ。「(眼鏡などをかけた)矯正視力で判断するという基準は知っていたが、裸眼視力で0.1以下の人を視覚障害に計上してきた。本人たちには選んだとは伝えていない」という。裸眼視力で計上した省庁は多い。水増しの97%が視覚障害に偏った環境省は、「厚生労働省の依頼書にある『矯正視力』という記述を見逃した」と釈明した。

 退職者を死後まで含めたのは、水増しが2番目に多かった国土交通省。昨年は退職者74人を算入し、うち3人は故人だった。担当者は「所属や年齢の確認を怠り、前年の名簿のまま機械的に入れていた」。

 国税庁は、水増しが1103人と最多だった。統合失調症などの精神疾患に加え「うつ状態」「不安障害」の人も自己申告などを根拠になぜか身体障害者として計上。「以前は身体、精神、知的の区分がなく『障害者』の一くくりだったので、前例にならい身体に入れたようだ」と弁解した。

 3番目に多かった法務省は、本来計上できない「除外職員」の刑務官らを算入しながら、雇用率の計算に使う職員総数からは除外職員の総数を差し引き、雇用率を高めていた。「除外職員の約2割は障害者手帳を持っていなかった。法の支配の実現が使命なのに、お恥ずかしい」

 (辻渕智之、宮尾幹成、松尾博史、山本哲正)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報