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【社会】

免震不正、新たに93物件 川金HD、学校・病院など設置

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 東京証券取引所二部に上場する産業部材メーカーの川金ホールディングス(HD)は二十三日、地震による建物の揺れを抑える免震・制振装置の検査データを改ざんしていたと発表した。教育施設や庁舎など二十六都道府県の九十三件。いずれも検査データが顧客との契約で許容されている値を超えていたものを書き換えていた。国の基準値には適合しているという。

 全国の自治体やマンションの住民を不安に陥れている免震装置の不正がKYB以外に拡大した。国土交通省は装置メーカー八十八社に改ざんの有無を十二月二十一日までに報告するよう要請しており、これに伴う社内調査で判明した。検査員が自ら不正を申し出た。

 不正が明らかになったのは、川金HDの子会社の光陽精機(茨城県筑西市)が生産し、川金コアテック(埼玉県川口市)が出荷した製品。二〇〇五年二月〜一八年九月に出荷した免震装置四件と制振装置八十九件。また台湾にもデータが改ざんされた制振装置が出荷されていた。改ざんされていたのは納入先施設の半数余りに上っていた。

 歴代の検査員計三人が改ざんを行い、検査結果が基準に満たない場合は本来必要のない係数をかけて修正する手口を続けていた。動機は「納期に間に合わせるため」と話しているという。

 免震装置の出荷先は東京都と大阪府の倉庫二件、病院一件、学校一件。制振装置は二十六都道府県の教育施設三十件、事務所十六件、庁舎十三件など。個別の物件名は明らかにしておらず、了解を得られた段階で公表するという。国交省は原因究明と再発防止策の報告を求めた。

 川金HDなどは不正品が設置された建物では、年内をめどに安全性を検証した上で第三者機関が確認し、交換などの対応を行う。東京都内で会見した同社の鈴木信吉社長は「深くおわびする」と陳謝。「目先の納期に目を奪われ品質に対する意識がおろそかになったのではないか」と述べた。

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