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【社会】

横浜事件 二審も遺族側敗訴 国賠法施行前の責任否定

「裁判長は国に甘い」と憤る原告の木村まきさん=24日、東京・霞が関の司法記者クラブで

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 戦時下最大の言論弾圧とされる「横浜事件」で、特高警察による拷問を受けたとして、中央公論編集者だった故木村亨さんら元被告二人=再審で免訴確定=の遺族が国家賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は二十四日、遺族側の控訴を棄却した。一九四七年の国家賠償法施行より前の公務員の違法行為に、国は賠償責任を負わないとして請求を棄却した一審判決を支持した。

 判決によると、二人は四三年、共産党の再建を図ったとの疑いで神奈川県の特高警察に身柄を拘束され、激しい拷問を受けた。四五年に治安維持法違反で有罪となり、その後、裁判記録は焼却された。二〇〇五年に再審開始が確定し、治安維持法の廃止を理由に有罪、無罪の判断をせずに審理を打ち切る免訴判決が確定した。

 一六年六月の一審判決は、違法な拷問による自白に基づき有罪となり、裁判記録は「判決言い渡し後に裁判所職員が関与して廃棄されたと推認できる」と判断。しかし、当時は国が賠償を負うべき法令上の根拠はなかったと結論付けた。

 高裁の野山宏裁判長は、現在の最高裁に当たる大審院が国家賠償法施行前の四一年と四三年に出した判決を国が責任を負わない根拠とした。

 

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