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【社会】

スマホで「痴漢」相次ぐ 電車内、突然わいせつ画像送付

エアドロップで画像を受信した際に表示されるアイフォーンの画面=一部画像処理

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 電車内で女性のスマートフォンにわいせつ画像を送り付ける迷惑行為が相次いでいる。近くにいる相手と画像などを無線通信で共有する機能を悪用する手口だ。摘発された男性は「恥ずかしがるのを見たくて」などと軽い動機を口にするが、被害者が受ける精神的ダメージは大きい。警察は、スマホの設定変更などによる被害防止を訴えている。 (高橋雪花)

 悪用されているのは、スマホのiPhone(アイフォーン)などアップルの製品に搭載されている機能「AirDrop(エアドロップ)」。このため一連の迷惑行為は「エアドロップ痴漢」と呼ばれる。

 エアドロップをオン(有効)にすると、画面に通信可能なアイフォーン所有者の名前一覧が表示される。名前は、所有者が自由に設定するために本名とは限らないが、この一覧から相手を選んでわいせつ画像を送る。捜査関係者によると、女性風な設定名が狙われやすい。

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 東京都内でアルバイトをする女性(26)は六月、出勤途中の電車内で、男性の下半身の画像を立て続けに六枚、スマホに送られた。慌てたそぶりを見せると居場所を知られると思い、平静を装った。かねて体調不良だった上、精神的ダメージが加わって会社を休んだ。「求めていないものを見せられるのは暴力と同じ」と憤る。

 大阪府では八月、四十代の男性会社員が府迷惑防止条例違反(卑わいな言動)の疑いで書類送検された。電車内でスマホを用い、送信可能な人に次々とわいせつ画像を送っていた。被害者の一人が、近くに不審な男がいることに気付き、摘発につながった。「女性が恥ずかしがるのを見たかった」と供述したという。

 兵庫県では七月、電車内で二十代女性にスマホを通じてわいせつ画像を送り付けたとして、県迷惑防止条例違反(卑わいな行為等の禁止)の疑いで三十代の会社員の男が逮捕された。

 愛知県岡崎市では七月、電車内で女子高生のスマホにわいせつ画像が送り付けられた。学校を通じて被害を知った市安全安心課は数日後、ツイッターで注意喚起した。画像の送信者は摘発されていない。

 エアドロップ痴漢の摘発例はまだ少ないものの、ツイッター上では「大量に送られて気持ち悪かった」といった被害の声が多数書き込まれている。

 兵庫県警の担当者によると、自衛策としては、スマホの設定名を、女性と分からないようにする。さらにエアドロップの受信設定をスマホに登録がある知人のみにするか、一切受け付けなくする方法もある。担当者は「設定を工夫してほしい」と呼び掛ける。

 

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