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【社会】

安田さん帰国 衣食住、自由なく

25日に帰国し、妻の深結さん(手前左)や両親(後列)と再会した安田純平さん=成田空港で(深結さん提供)

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 「暴力や嫌がらせを受け、拘束中は虐待としか言いようがない状況だった」。自由を取り戻し、二十五日に帰国したジャーナリストの安田純平さん(44)。帰国に向かう航空機内で、険しい表情で一点を見つめ、抑揚のない調子で過酷な日々を振り返った。

 「生活を取り巻く全ての環境が、拘束した彼ら次第でひどくなった」と安田さん。「機嫌が良いとチキンのグリルやラムのサンドイッチを渡されたが、半年以上も水浴びをさせてもらえなかったり、缶詰をもらっても缶切りをもらえなかったりした」と打ち明けた。

 同乗した外国人の男性から、日本語で「ひどい環境から解放されて良かったね」とねぎらわれると、笑顔で「サンキュー」と答えていた。

 トルコ南部アンタキヤからイスタンブールを経て帰国する機内でもNHKなどの取材に応じ、シリア北西部イドリブ県などで「殺されるかもしれない」と感じた「独房」の日々を振り返った。

 「地獄だった」「今日も帰されないと考えるだけで日々、だんだんと自分をコントロールできなくなってくる」。前かがみの姿勢で、「監禁されている独房の中にいるという状況が当たり前の生活のように感じ始め、非常につらかった」と言葉を選びながら語った。

 拘束中は「足を伸ばして寝てはいけない。範囲が一・五メートルだけ。それが二十四時間」という状態が八カ月ほど続いたこともあったという。

 

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