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【社会】

根尾選手の指名本が人気 エッセーやビジネス書、重版へ

根尾選手の愛読書が並ぶ特設コーナー=東京都千代田区の三省堂書店神保町本店で

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 プロ野球のドラフト会議で四球団競合の末に中日ドラゴンズが交渉権を獲得した大阪桐蔭高の根尾昂(あきら)選手(18)。その愛読書としてテレビなどで紹介された本が人気だ。各地で品薄な状態が続いており、出版元が重版を決めた。 (山田祐一郎)

 話題になっているのは、英文学者でエッセイストの外山滋比古(しげひこ)さん著「思考の整理学」と、近代資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一が一九一六年に書いた「論語と算盤(そろばん)」の現代語訳。根尾選手のもとには二カ月に一度、父・浩さんから約二十冊ほどの本が届くという。野球関連にとどまらず、ジャンルはさまざま。この二冊もそこに含まれていた。

 東京・神保町の三省堂書店神保町本店では、一階レジ近くのベストセラーコーナーに両著書を並べている。二十五日のドラフト会議から一週間で「思考の整理学」は二十冊が売れ、前週の四冊から急増。前週一冊だった「論語と算盤」も十冊売れた。杉本佳文副店長(45)は「若い人からの問い合わせもある。若者が読書について発信し、反応してくれるのはうれしい」と声を弾ませた。

 両著書を出版する筑摩書房によると、「思考の整理学」は、知識に頼らずに自分で考えることの大切さを説くエッセー。八三年に出版され、これまで百十七刷で約二百三十万部のロングセラーだ。近年は大学生の間で読み直され、東大や京大の生協の書籍販売ランキングで一位になったこともある。今回の「根尾効果」で三万部を増刷する。外山さんは同社を通じて「スーパースターの根尾くんと『思考の整理学』がつながっているなんて、こんなにうれしいことはない」とのコメントを寄せた。

 経営者が読むビジネス書として知られる「論語と算盤」も二万部増刷する。

 同社の担当者は「いずれも高校生が読むにはかなりハイレベルな本。プロ選手として自立する意識が高いのでしょう。高校生でここまで影響力があり、多くの人が注目していることに驚かされた」と話す。

 

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