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【社会】

「運転支障」反則切符 僧侶たちが動画で反論 #僧衣でできるもん

縄跳びしながら小さな赤いボールをリフティングする動画を投稿した三原貴嗣住職

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 福井県内の四十代男性僧侶が昨年九月、僧衣を着て車を運転し、運転に支障を及ぼす服装と判断されて、県警に交通反則切符(青切符)を切られた問題が、インターネット上で話題になっている。他県の僧侶たちが、僧衣姿で縄跳びや大道芸などを披露する動画を「僧衣でできるもん」とのハッシュタグ(検索目印)を付けて投稿し、ユーモアを交えて問題提起している。 (梶山佑)

 香川県丸亀市の善照寺の三原貴嗣住職(36)は、僧衣姿で縄跳びをしながらボールをリフティングする動画を投稿した。あや跳びも交え、軽やかにボールを蹴り、最後は深々と合掌。「これだけできるんだから、運転ぐらい困ることはないよね」との書き込みとともに、昨年末に投稿したところ、七日までに一万三千回以上リツイート(転載)された。

 三原さんは、お手玉のようなボールを蹴って技を披露するスポーツ「フットバッグ」の日本チャンピオンでもある。取材に「僧衣で運転できないということになったら、一般の人たちの服装も警察官の裁量で取り締まりができてしまう。多くの人に楽しく、この問題について知ってほしかった」と訴える。

 他にも、僧衣姿でドラム演奏やバック転、ジャグリングなどをする動画が投稿されている。

 一方で、投稿は問題の本質を捉えていないとの声も。「僧衣が運転装置に引っ掛かる可能性は否定できない」「お坊さんの新春かくし芸大会になっている」といった意見が飛び交う。

 「お寺に行こう!」などの著書がある京都市の龍岸寺住職、池口龍法さん(38)は、自身も僧衣を着て運転することがあるといい、「青切符を切られることには違和感を拭えない」と疑問を呈する。相次ぐ投稿を「最近は会員制交流サイト(SNS)で情報発信する僧侶が増えている。仏教や和服文化に興味を持ってもらうきっかけにもなった」と分析する。

 福井県警によると、僧侶に適用されたのは、県道路交通法施行細則にある「げた、スリッパその他運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物または衣服を着用して車両を運転しないこと」と定めた条項。県警は「僧衣が違反ということではない。状況によって現場の警察官が危険だと判断した場合は違反になる」と説明する。

 僧侶は「運転に支障をきたしていなかった」として、反則金支払いに応じていない。僧侶の寺は浄土真宗本願寺派で、本山・西本願寺も今回の青切符を問題視している。

 

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