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【社会】

竹田会長、潔白根拠のJOC調査 「欠陥だらけの報告書」

2020年東京五輪招致を巡る贈賄疑惑について説明し、退出するJOCの竹田恒和会長=15日、東京都渋谷区で

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 二〇二〇年東京五輪招致を巡る汚職疑惑に揺れる日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は十五日の説明で、一六年に公表されたJOC調査チームの報告書により「結論づけられている」として身の潔白を訴えた。だが報告書は当初から内容に疑問が持たれており、専門家は「欠陥だらけ」と批判。関与を否定する根拠とするには厳しい見方をされている。 (原田遼)

 JOCはこの日、弁護士や公認会計士による当時の調査チームの報告書を改めて報道陣に配り、疑惑回避を狙った。

 報告書は、シンガポールのコンサルタント会社への支払いについて、「代表者が国際オリンピック委員会(IOC)で秘匿性の高い情報を入手できる立場だった」と正当性を述べた。資金の一部が票集めとしてIOC委員側に渡ったとする疑惑には、コンサル会社と委員の親密性を「認識できていたとは認められない」と招致委側の主張を追認。贈賄罪は「日本の刑法上、民間人には適用されない」とも記した。

 一方、この報告書の精度を疑問視したのは、企業法務に詳しい弁護士らでつくる「第三者委員会報告書格付け委員会」だ。不祥事の際に設置される第三者委員会の活動を五段階で評価しており、一七年にJOCに対し、八人の委員のうち二人が最低の「不合格」判定。残る六人が次に評価が低い「D」判定を下した。

 格付け委の評価書には「調査チームにオブザーバーとしてJOC理事などが加わり、独立性がない」「コンサル会社の代表やIOC委員から調査の返答を得られていない」「日本法の解釈論に終始するばかり」などの意見がつづられた。

 弁護士の久保利英明委員長は本紙の取材に「コンサル会社の役割が何も解明できていない」と報告書の信用性を疑問視。この日の竹田氏の対応にも「説明を軽視している。五輪のイメージダウンにつながりかねない」と苦言を呈した。

 

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