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【どうなった?ニュースその後】『らき☆すた』で地域おこし(埼玉県鷲宮町) 合併後も『ファン集う場に』2010年2月9日
埼玉県鷲宮町の鷲宮神社境内では、昨年の大みそかの午後十一時ごろ、初詣での家族連れらに交じり、携帯電話に「らき☆すた」のストラップを付けたり、携帯ゲーム機でアニメのゲームに熱中する若者らが百メートルほどの列をつくった。 二〇〇七年春に、テレビでアニメ放映が始まった「らき☆すた」。隣接する幸手市で生まれ育った美水(よしみず)かがみさんの原作で、オープニングでは鷲宮神社の風景が登場。主人公の四人の女子高生のうち、双子の柊(ひいらぎ)かがみ・つかさ姉妹は、神社の巫女(みこ)という設定だった。 放映開始からまもなく、カメラなどを手にしたファンが「聖地巡礼」として神社を訪れ始めた。これに目を付けた鷲宮町商工会は、アニメでの地域おこしを開始。〇七年秋にアニメ放送は終了したが、同年十二月に柊姉妹の声優を招いた最初のイベントでは、約三千人が集まった。 〇八年の正月には、神社にファンが殺到し、大混雑。「初めて神社の駐車場に、車が止められないほど人が集まった」(同商工会)状況となり、三が日の人出は三十万人を記録した。〇九年は四十二万人、今年は四十五万人と増加を続ける。 今年、念願の初詣でを済ませた会社員斎藤裕さん(38)=神奈川県茅ケ崎市=は、「大勢のファンとの一体感があった」とうれしそうだった。 同商工会は、人出を地域振興につなげようと、〇七年以降、限定ストラップの販売や地域の店を回ってもらうスタンプラリーを実施。鷲宮町も、キャラクターの特別住民票を、昨年から二回発行するなど後押しした。 次第に、ファンと地域住民が直接結び付く動きも。神社で古くから続く「土師(はじ)祭」では、住民とファンが合同でキャラクターを配したみこしを制作。「萌(も)えー」の掛け声で担ぐファンが、祭りを盛り上げた。 スタンプラリーに参加する神社近くの中華料理店「門前飯店」は、ファンが毎日のように集って交流の場となり、店にキャラクター入りのどんぶりや湯飲みをプレゼントしたり、メニュー作成にもかかわる。二年半以上、自転車で店に通う栗橋町の男子大学生(19)は、「アニメがきっかけで訪れたが、町全体で取り組んでいるし、住民が温かい。居心地がいい」と話す。 町は来月二十三日、久喜市などと合併し、新「久喜市」となるが、同町商工会は、鷲宮らしさを失わないように初詣でや祭りなどで、ファンが集える取り組みを続ける予定で、「柔軟なアイデアで、引き続き来てもらえる地域にしたい」と意気込む。 (池田宏之) ◆あのとき源頼朝などが武運長久を願ったとされる関東地方でも由緒ある鷲宮神社に、二〇〇八年の正月、アニメの影響で、ファンの男性が殺到。前年から十七万人増の三十万人を記録した。年々参拝客が増加しているほか、周辺ではアニメキャラクターで車体を飾った「痛車(いたしゃ)」なども集まるようになり、全国的な知名度が上昇。マスコミには、アニメによる町づくりの成功例として、頻繁に取り上げられた。
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