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【絶景を行く】

秋(下)濃溝の滝(千葉県君津市) 光と水神秘のハート

写真

 洞窟に差し込む朝の光が笹川の水面に反射し、神秘的なハートを描いた。光の向こうに段々状の滝が見える。「もののけ姫が出てきそう。スタジオジブリの世界のよう」と話題を呼ぶ濃溝(のうみぞ)の滝(千葉県君津市)。九月上旬に撮影した。

 日の出から約一時間半後の午前七時前、横向きのハートが出現。およそ三十分観賞できた。洞窟の反対側の入り口は、ほぼ真東を向いている。太陽の角度と位置の関係から、ハートの光が差し込むのは三月と九月で、春分の日、秋分の日前後がベストという。この秋の思い出の一枚だ。

 洞窟は約三百五十年前の江戸時代、田に水を引くため、曲がった川の流れを変える「川廻(まわ)し」で掘られた。岩の段差が濃溝の滝に。滝の岩が亀に似ており、今は「亀岩(かめいわ)の洞窟」と呼ばれる。

 今月六日朝、晩秋の風景を求めて再び洞窟を訪れた。日の出ごろから、狭い川辺に百人ほどが集まった。まるで初日の出を拝む人波のよう。この時季は差し込む光は見られないのだが、人気のすごさに驚いた。午前中は家族連れや、バスツアー客など人の列が絶えない。川面に映るイロハ紅葉は、今月下旬から十二月上旬に最も色づくという。

 ハート形の光が知られるようになったのは昨秋のこと。会員制交流サイト(SNS)のインスタグラムに投稿され、一気に情報が広がった。新しい恋愛のパワースポットとして、来春には多くのカップルがやってくるだろう。(堀内洋助)

◆撮影データ

 ニコンD4 AF‐Sニッコール24〜70ミリF2.8 絞りF8 15分の1秒 ISO200

◆交通アクセス

 車は館山自動車道君津インターチェンジから房総スカイラインなどを経由して約40分。道の駅「ふれあいパーク・きみつ」から1.5キロ先。清水渓流広場の駐車場から徒歩5分。高速バスは東京駅八重洲口発(アクシー号)、または千葉駅発(カピーナ号)にて、道の駅内の「君津ふるさと物産館」下車徒歩25分。問い合わせは、君津市観光協会=電0439(56)2115=へ。

<ほりうち・ようすけ> 東京新聞カメラマン。「富士異彩」と「渡良瀬有情」取材班で新聞協会賞を受賞。本紙に写真企画「探鳥」を連載して20年に。

 ◆紙面へのご意見、ご要望は「t-hatsu@tokyo-np.co.jp」へ。

 

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