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【いま読む日本国憲法】

(53)第90条 決算検査院がチェック

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 国の収入と支出の実績(決算)が適正かどうかを、会計検査院が事後的に検査することを定めています。

 検査院は行政機関ですが、内閣から独立し、国会や裁判所にも属さない組織です。検査は、中央省庁に加え、補助金を受ける自治体や独立行政法人なども対象にします。最近では、学校法人「森友学園」に国有地が格安で売却された問題で、検査に着手したことが話題になりました。

 九〇条は、検査内容を国会に報告することも定めていますが、国会承認や、次年度以降の予算への反映などは義務づけていません。このため憲法論議では、現行の条文では、政府の支出に対して十分なチェック機能が働かないという指摘が出ています。

 参院からは「衆院は予算審議、参院は決算審議を中心にして、会計検査院を参院に付属させる」という案も出ていますが、検査院が国会に属すると、独立性が損なわれるとの消極論もあります。

 自民党の改憲草案は、検査内容の国会報告だけでなく、両議院の「承認」を受けることを義務づけました。さらに「予算案に反映させ、国会に対し、その結果について報告」することも求めています。草案Q&Aは「会計検査院の検査の実効性が飛躍的に高まる」と説明しています。

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 憲法の主な条文の解説を、随時掲載しています。

◆自民党改憲草案の関連表記

(1)内閣は、国の収入支出の決算について、全て毎年会計検査院の検査を受け、法律の定めるところにより、次の年度にその検査報告とともに両議院に提出し、その承認を受けなければならない。

(2)会計検査院の組織及び権限は、法律で定める。

(3)内閣は、第一項の検査報告の内容を予算案に反映させ、国会に対し、その結果について報告しなければならない。

 

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