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【政治】

南スーダンPKO、「駆け付け警護」が任務に 首相、検討を表明

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 安倍晋三首相は四日の衆院予算委員会で、アフリカ・南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に従事する陸上自衛隊について「新たな法律が通ったわけだから、任務の付与について検討している」と述べた。安全保障関連法が三月末までに施行されて以降、実施可能となる「駆け付け警護」など、武器使用を前提とした危険性の高い活動への任務拡大を検討していることを明らかにした発言。首相が南スーダンPKOでの任務拡大について、具体的に言及したのは初めて。(横山大輔) 

 安保法では、武装集団に他国軍などが襲われた場合、PKOに参加中の自衛隊員が駆け付けて保護する「駆け付け警護」や、監視や巡回、検問を行う「治安維持活動」を解禁した。武装勢力と衝突する危険性が高まるため、これまで正当防衛や緊急避難などの場合に限られていた武器使用制限を緩め、妨害者を撃退する権限も認めている。

 予算委で首相は、新たに加える任務の具体的内容や時期について「政府内で慎重に検討を進めていく必要がある。現時点では任務拡大の要否も含め、方針は決まっていない」とも述べた。

 駆け付け警護や治安維持活動は、安保法が施行されればいち早く実施されるとみられている活動。安倍政権は、安保法に基づく任務拡大が夏の参院選に影響を及ぼす懸念や、隊員の訓練などの準備に時間が必要なことを考慮し、任務拡大は秋以降に先送りする方針を固めている。

 共産党の志位和夫委員長は「これまで自衛隊は(PKO活動で)一発の銃弾も撃たず、一人の死者も出さないできた。任務拡大となれば戦後初めて殺し、殺される危険が現実になる」と懸念を示した。これに対し首相は「(一九九二年に)PKO法が成立した時も(反対派は)そう主張していたが、実際はそうなっていない」と反論した。

 これに関連し、政府は四日、今月末に期限を迎える南スーダンPKOへの陸自派遣について、十月末まで八カ月間延長する方針を自民党会合で報告した。国連の活動期間延長に伴う措置。実施計画の変更を近く閣議決定する。

 <駆け付け警護> 離れた場所で武装集団に襲われるなど、危険にさらされた非政府組織(NGO)、PKO活動中の他国軍隊などを自衛隊が駆け付けて保護する活動。政府は武装集団が国や国に準じた組織でない限り、自衛隊員が武器を使用しても憲法上禁止された「武力の行使」に当たらないと解釈している。

 

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