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【政治】

保証人ない高齢者の入所拒否 介護施設に是正指導へ

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 身寄りのない高齢者が保証人がいないことを理由に、介護施設への入所を断られるケースが絶えないことから、厚生労働省は、国が定めた運営基準を順守し、正当な理由がないのにサービス提供を拒否しないよう、自治体を通じて施設側への指導を強化する。七日、都道府県や政令市の担当者を集めた会議で伝える。

 身元保証を肩代わりする事業をしていた公益財団法人「日本ライフ協会」で、巨額の預託金流用が発覚したことを受けた措置。事業が拡大した背景に保証人を施設入所の要件とする慣行があり、厚労省は、介護が必要な高齢者の住まい確保の妨げとならないよう介護保険担当者に注意を促す。

 厚労省高齢者支援課によると、特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設の運営基準は「正当な理由なく、介護福祉施設サービスの提供を拒んではならない」と規定。「保証人がいないこと」だけを理由に入所申し込みを拒むことはできず、この原則は都道府県の条例などにも盛り込むこととされている。

 しかし、介護保険制度が始まった二〇〇〇年以降、介護施設への入所が行政の「措置」から利用者と施設の契約に切り替わり、保証人を求めることが一般的になるとともに、保証人のいない高齢者の入所を拒む施設も増えたとみられる。有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅を含めると、一三年には保証人を求めるとする施設のうち30%超が入所を認めていないとの民間調査もある。

 高齢者支援課は「保証人を求めること自体は問題ないが、いないことを理由に入所を断るのは条例違反の可能性がある」として、悪質な場合は自治体に申し出るよう呼び掛けている。

 ライフ協会は、約四億八千万円の預託金流用が発覚し、内閣府が公益財団法人の認定取り消しを公益認定等委員会から勧告された。身元保証業務を行う事業者は、日常生活支援や死後の手続きなども受託して多額の預託金を受け取ることが多く、第三者による十分なチェックの必要性が指摘されている。

 

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