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【政治】

低年金の高齢者に打撃 改革関連法案 支給さらに抑制

 政府は十一日、二〇一八年四月から公的年金の額の伸びを低く抑えることを柱とする年金制度改革関連法案を衆院に提出した。将来世代に年金財源を渡す狙いがあるが、低年金のお年寄りらが打撃を受ける可能性がある。

 厚生労働省は原案を昨年つくったが、政府・与党は集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法などの審議を優先し、国会提出を見送った。今国会も夏の参院選を前に高齢者の反発が予想されるため、成立を見送る可能性もある。

 年金額は物価・賃金の動きに合わせて毎年度改定される。〇四年に導入された「マクロ経済スライド」はその伸びを物価・賃金の伸びより1%程度低く抑える仕組み。物価が伸びないデフレ下では実施できないルールがあり、これまで物価の上昇を受けた一五年度しか実施されていない。

 今回の法案はデフレ下で実施できなかった抑制分を次の年度以降に繰り越し、景気が上向いた時にその年度の抑制分と合わせ実施する。現在、国民年金は保険料を四十年間払い続けた人で月約六万五千円。現行でマクロ経済スライドを実施すると約三十年後に約三割目減りする見通し。法案は目減りを速め、その分を将来世代の年金に回す。

 法案には、今年十月からパートなど短時間で働く人を厚生年金に入りやすくする内容も盛り込まれた。従業員五百人以下の企業が対象で、労使が合意すれば加入できる。ほかに、自営業などで国民年金に入る女性の支援策として産前・産後計四カ月間の保険料を免除する。年金額は保険料を払った場合と同額で一九年四月から実施する。

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運営体制に関しては、理事長に権限が集まる現行から合議制に変え重要事項を決めるよう組織を見直す。一七年十月に実施する。 (我那覇圭)

 

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