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【政治】

安倍政権に打撃 東電・柏崎刈羽の再稼働は困難に

 事実上の与野党対決となった十六日の新潟県知事選で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働反対を掲げた米山隆一氏が当選したことは、安倍政権の原発政策に打撃となった。九州電力川内(せんだい)原発を抱える鹿児島県に続き、知事選で与党系候補が「脱原発」勢力の支援を受けた候補に敗れ、安倍政権による原発再稼働に反対する地元の民意が鮮明になった。

 安倍政権は、各地で原発再稼働を目指している。現在運転中の原発は、川内原発2号機と四国電力伊方原発3号機の二基。定期検査中の川内1号機、関西電力高浜1〜4号機などが原子力規制委員会の新規制基準の審査を終え、さらに二十基近くの審査が進んでいる。

 法的には同委の保安検査を通れば再稼働は可能だが、地元の意向は無視できない。政府のエネルギー基本計画は「立地自治体等の理解」を得ることを明記。自民党の参院選公約でも、地元の「理解と協力を得つつ再稼働を進める」としており、地元知事の判断が再稼働のかぎを握る。

 米山氏は知事選を通じ、柏崎刈羽原発の再稼働について「国から問われたら、認められないとはっきり言う」と言明。同原発は東電福島第一原発と同じ型の原子炉で、新潟県民の不安が大きいことも選挙結果で裏付けられた。安倍政権が新知事や県民の反対を押し切って再稼働させれば、世論の批判は避けられない。

 新潟県知事選の結果は、首相の衆院解散戦略にも影を落とす。自民党は新潟県知事選と二十三日投開票の衆院東京10区、福岡6区の補欠選挙で「三連勝」を目指していた。九月に発足した民進党の蓮舫体制が勢いに乗れないうちに、政権基盤を強化して解散・総選挙に向けたフリーハンドを得る計算だったが、初戦に敗れ、思惑は外れた。

 自民党は七月の参院選で大勝したが、三十二ある改選一人区では甲信越や東北を中心に十一区で取りこぼし、二〇一三年参院選に比べ野党に詰め寄られた。来年一月の衆院解散が取り沙汰される中、新潟県知事選でも苦杯を喫し、地方組織の弱体化に党内で危機感が強まっている。 (篠ケ瀬祐司)

 

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