東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

TPP農相「冗談」発言 続く不用意言動 政権内に危機感

写真

 環太平洋連携協定(TPP)の承認案・関連法案を巡っては、問題発言を繰り返した山本有二農相をはじめ、政府・与党で審議の中核を担う人物に不用意な言動が相次いでいる。審議の混乱を自ら引き起こす失態の連続に、政権内には危機感が漂ってきた。 (横山大輔、村上一樹)

 渦中の山本氏は二日、農林水産省を退庁する際、二度目の問題発言について、記者団に「ご迷惑を掛けております」と語った。

 最初は十月十八日。自民党の佐藤勉衆院議院運営委員長のパーティーで、TPP承認案を「強行採決するかどうかは、佐藤氏が決める」と述べた。強行採決とは、野党の審議継続の要求を押し切って採決することだ。野党が反発しただけでなく、与党からも「緊張感が足りない」と指摘され、翌十九日には発言を撤回、陳謝した。

 衆院特別委はこの発言を受け、山本氏の辞任を求める民進、共産両党が審議を欠席。与党と日本維新の会だけで審議を行う異常事態が続いた。与党は正常化のため、いったんは日程が固まった地方公聴会の延期を余儀なくされた。にもかかわらず、山本氏はわずか二週間前の自身の発言を「冗談」と言い放ち、与野党が合意していた採決日程はご破算になった。

 山本氏よりも早く強行採決を口にしたのは、特別委の運営を担う理事を務めていた自民党の福井照氏だ。九月末の派閥会合で、先の通常国会で特別委員長を務めた西川公也元農相らを前に「西川氏の思いを強行採決という形で実現するよう頑張る」と述べた。その後、発言を陳謝し、特別委委員、理事から退いた。

 西川氏は特別委員長だった四月、TPP交渉の内幕を記した著書を出版予定であることが発覚した。政府が交渉経過を開示していないため、野党が著書の内容を追及。西川氏と政府が詳しい説明を避け、審議がしばらく中断した。

 政府・与党が早期採決を目指す中、相次ぐオウンゴールに対し、公明党の漆原良夫中央幹事会長は「こういう積み重ねが国民の支持を失うことになっていく」と苦言を呈した。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報



ピックアップ
Recommended by