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【政治】

南スーダン資料を一転公開 黒塗りは現地報道の情報

(上)政府が6月に黒塗りで開示した資料(中)今月には同じ資料を一転公開(下)政府が8月にまとめた資料。タイトルなどが変わっている

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 防衛省が今年六月、表題以外をすべて黒塗りにして開示した陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)に関する作成資料を今月公開し、内容が現地報道を基に反政府勢力の「支配地域」を示した地図だったことが分かった。現地で公になっている情報まで黒塗りにする姿勢に、野党は「こんなものまで隠すのか」と批判している。 (新開浩)

 黒塗り資料は六月、フリージャーナリストの情報公開請求に対して開示。共産党が今月、同じ資料を要求し、勢力図の地図が公開された。南スーダンPKO十次隊が今年五月に出発する直前、隊員の家族向けに開かれた説明会で使われた資料の一部。「反政府派支配地域」や「戦闘発生箇所」などが記載されている。

 共産党の井上哲士参院議員は資料提出を受け、最近の国会審議で取り上げ「なぜ(六月は)隠したのか」と質問。稲田朋美防衛相は「当時は南スーダン暫定政府が発足したばかりで、内容を公にすれば同国に不利益を与え、わが国との信頼関係が損なわれる恐れがあった」と指摘した。公開に切り替えた理由は、七月に首都ジュバで大統領派と反政府勢力との銃撃戦が発生し、二百七十人以上が死亡したため「情勢を可能な限り国民に説明すべきだと判断した」と述べた。

 一方、これまで稲田氏は国会答弁で、南スーダンでは「反政府勢力が支配を確立した領域はない。武力紛争の当事者が現れたとは認識していない」と説明。戦闘の発生を否定し、衝突が起きているとの考えを示してきた。

 だが、資料には「反政府派支配地域」や「戦闘発生箇所」の表現がある。防衛省として双方とも認定していると受け取れ、自身の答弁と矛盾するが、稲田氏は「現地報道の表現を引用した。不正確な記述だった」と述べ、資料が間違っていたとの見解を示した。

 防衛省は共産党に八月にまとめた資料も公開した。「反政府派支配地域」は「反政府派の活動が活発な地域」に、「戦闘発生箇所」を「衝突発生箇所」との表現に修正していた。

 

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