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【政治】

朴大統領辞意 「慰安婦」合意履行 暗雲

 日本政府は、朴槿恵(パククネ)大統領が任期満了前の辞任の意向を表明したことについて「発言の詳細を確認している。ただ内政に関わることでありコメントを控える」(岸田文雄外相)と戸惑いを見せる。日韓両国は昨年末、旧日本軍の慰安婦問題で「最終的かつ不可逆的な解決」に合意しているが、順調な関係回復を妨げかねない不安定要因が増した。 (編集委員・五味洋治、ソウル・島崎諭生)

 両政府は今月二十三日、挑発を続ける北朝鮮に対応するため、安全保障分野の機密情報共有を可能にする軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に正式署名した。二〇一二年にいったんは署名を延期した韓国が、ここへきて協定締結を急いだのは、朴氏の強い意向が働いたという。

 韓国はまた、来月開催予定の日中韓首脳会談についても、議長国として調整に当たる日本に「日程が決まれば参加する」と回答。日本政府は「朴氏は大統領職を続ける意思が強い」と判断していた。しかし、朴氏の辞意表明で状況は一変。野上浩太郎官房副長官は二十九日の記者会見で「実施に向けて調整を続けたい」と強調したが、開催が危ぶまれる事態となった。

 日本外務省は、大統領が交代しても「慰安婦問題などを巡る合意は国と国との約束であり、白紙に戻ることはあり得ない」(幹部)とみているものの、合意の当事者である朴氏の支持率が4%と極度に低迷しており、合意自体の見直しを求める声が高まる可能性も排除できない。

 朴氏退陣を求める大規模デモでは、参加者が慰安婦合意やGSOMIA破棄も合わせて主張。野党三党も同様の主張を続けており、韓国内には「朴氏辞任後の新政権が日本に見直しを求めるのでは」との観測も広がっている。

 

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