東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

「見えにくい貧困」知って 福島の高校生 同世代の問題「共有」

参院議員の回答を見て話し合う(左から)大谷真太郎さん、冨井治弥さん、塩田裕生さん=福島県白河市で

写真

 福島県立白河高校の2年生有志3人が、若者の貧困を解消するための政策などについて、参院議員に公開質問状を送り、回答をブログで公開している。身近なはずの貧困があまり、同世代に理解されていないと感じ、国会で貧困対策を議論している参院議員がどのような問題意識を持っているか尋ねることにした。いずれは議員の回答を基に、若者による討論会を開きたいとしている。 (北條香子)

 きっかけは、経済的理由で進学を断念した母子家庭の女子高校生を取り上げた八月のNHK番組。「部屋にアニメグッズがたくさんある」などの理由で、本当に貧困なのか疑う意見がインターネットで出回った。

 貧困には、食べ物や住む場所がなく生命が脅かされる「絶対的貧困」と、標準より生活が苦しい状態の「相対的貧困」がある。「相対的貧困」家庭に暮らす十八歳未満の子どもの数は増加傾向にあり、厚生労働省が二〇一二年に行った調査では、六人に一人の割合だった。経済的理由で高校や大学に進学できない子どももいて、政府は対策を検討している。

 白河高の冨井治弥(はるや)さん(17)は、自分たちと同じ高校生が家庭環境の違いで進学を阻まれた上、批判を受けたことに疑問を感じた。正確な情報に基づいて議論したいと考え、同級生の大谷(おおや)真太郎さん(16)、塩田裕生(ゆうき)さん(17)らと「しらかわ次世代による政治を考える会」を結成した。

 高校生らの活動を支援する地元の「コミュニティ・カフェ EMANON」の助言で、政治家に公開質問状を送ることに。自民、民進、公明、共産党など参院で五議席以上の会派に所属し、貧困や教育問題に関心のある十二人を選んだ。

 質問は「相対的貧困状態にある高校生は、娯楽や進路先、職業への制限があるべきか」など十二項目。五議員から回答があり、いずれも家庭環境に関わりなく進路を選べるようにしたいという趣旨だった。

 ただ、納得できない内容もあった。詳しくは国会審議の議事録を参照してほしいという回答について、塩田さんは「どれを見ればいいのか分からない」と指摘する。

 冨井さんらは「日本では貧困が見えにくく、議論する機会もない。相対的貧困を知ってもらうきっかけになれば」と話している。ブログは「しらかわ次世代による政治を考える会」で検索できる。

 <相対的貧困率> 国民を所得順に並べ、その中央値の半分に満たない人の割合を指す。中央値の半分の値を「貧困線」と呼ぶ。2012年の調査では、標準的世帯の年間の可処分所得の半分(約122万円)未満で暮らす人の割合。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】

PR情報



ピックアップ
Recommended by