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【政治】

9条精神で地球憲章を 東大名誉教授ら呼び掛け

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 憲法九条が掲げる戦争放棄や戦力不保持の精神を盛り込んだ「地球憲章」を、各国の市民が力を合わせてつくろうという動きが、学識者や弁護士らを中心に進んでいる。今年は憲法施行七十年。「九条は一国の平和だけでなく世界の平和を求めるもの。地球憲章を実現することは私たちの使命だ」と賛同を呼び掛けている。 (安藤美由紀)

 中心になっているのは、平和教育の研究者で東大名誉教授の堀尾輝久さん。堀尾さんは日本国憲法の歴史を調べる中で、制定に携わった幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)首相が「世界は早晩、戦争の惨禍に目を覚まし、同じ旗をかざしてついてくる」と演説するなど、戦争放棄を世界に広めて平和を実現したいと願っていたことを知った。今なお紛争やテロが絶えない現実を変えるため、九条を基に地球憲章をつくる運動を思いつき、施行七十年となる今年、本格的に動きだすことにした。

 趣旨に賛同した約十人で世話人会を結成。九条の内容や世界に広げる意義を説明した趣意書を、英語、ロシア語、フランス語、中国語など七カ国語に翻訳している。今月中にウェブサイトを立ち上げて趣意書を掲載し、呼び掛け人と賛同者を世界中から募る計画だ。

 当面は、賛同した各国の市民らが九条の精神を生かした地球憲章をそれぞれつくり、公表してもらうことが目標。国連憲章のように国際機関が公式に採択するものではなく、民間が独自に掲げる憲章を想定。将来的には「世界共通版」の地球憲章もつくり、各国政府に働きかけて国連決議につなげることも視野に入れている。堀尾さんは「九条は世界政治を変える力を秘めている」と強調している。

◆憲法九条

 一 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求(ききゅう)し、国権(こっけん)の発動たる戦争と、武力による威嚇(いかく)又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

 二 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 

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