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【政治】

「高齢者75歳以上」提言 年金年齢上がる恐れも

 日本老年学会などは五日、高齢者の定義を従来の六十五歳以上から十歳引き上げ、七十五歳以上とすべきだとの提言をした。社会の担い手としての期待が高まるが、年金の支給開始年齢引き上げなどにつながる可能性もある。

 同学会などは、高齢者のうち六十五〜七十四歳について「心身の健康が保たれ、活発な社会活動が可能」と認定。十年前と比べると五〜十歳は若返っているという。ニッセイ基礎研究所の前田展弘主任研究員は「時代の流れに合った提言だ」と評価。働きたい人が働く「生涯現役社会」を目指すべきだ、と訴えた。

 民間企業では労働力の確保という観点から、定年を延長する動きが出てきている。明治安田生命保険は二〇一九年に総合職など内勤の全職員約九千人の定年を六十五歳に延長する。同社の根岸秋男社長は五日、東京都内での会合後の取材に「現在の六十歳から六十五歳の嘱託雇用職員の給与を倍増させる」と明かした。

 ただ、六十五歳よりも高齢の人の雇用には企業側に抵抗感もある。東京都内の電子部品メーカーの人事担当者からは「雇用確保の負担は大きい」との声が聞かれた。小泉進次郎氏ら自民党の若手議員による「二〇二〇年以降の経済財政構想小委員会」は昨年、現在の社会保障制度では財政を維持できないとして、「六十五歳からは高齢者」という定義を見直し、定年制を廃止することを提言した。

 公的年金の支給開始年齢はこれまでも段階的に引き上げられ、現行制度では原則六十五歳から。財務省はさらに引き上げを求めているが、提言をまとめた主要メンバーの大内尉義(やすよし)・虎の門病院院長は「提言が、年金支給年齢の安易な引き上げなどにつながらないようにしてほしい」とくぎを刺した。

 

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