東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

貿易交渉、日米2国間協議へ TPP固執の首相が軟化

 安倍晋三首相は二十六日の衆院予算委員会で、米国との二国間の経済連携について「全くできないということはない」と含みを持たせた。トランプ米大統領が「永久離脱」を決めた環太平洋連携協定(TPP)に関し、粘り強く翻意を促す考えも重ねて示したが、日本政府内には二国間交渉を迫られれば、応じざるを得ないという見方が広がっている。

 予算委で、首相はTPP交渉と並行して、参加国のオーストラリアと経済連携協定(EPA)を締結したと説明。米国にTPP発効への働き掛けを続けながら、EPAや自由貿易協定(FTA)といった二国間の経済連携も検討することは可能だと指摘した。

 その上で、二月十日を軸に米ワシントンで開く方向で最終調整している初の首脳会談を利用して「トランプ氏が貿易政策でどういう体系的なものを考えているか話をしたい」と述べた。

 TPPに固執していた首相が柔軟姿勢に転じたのは、多国間よりも二国間の経済連携を重視するトランプ氏の方針は揺るがないと判断したからだ。首脳会談でEPAなどを持ちかけられた場合、「日本の立場で頭ごなしに拒否するのは難しい」(官邸幹部)こともあり、話し合いの余地を残しておく必要があった。

 しかし、過去の日米経済交渉は、日本にとってたびたび厳しい結果に終わっている。TPP担当の政府関係者は「一対一なら、かなりやられてしまう。『ドラえもん』に例えれば、米国はジャイアンだ」と警戒する。

 政府は当面、トランプ政権の対日政策や、見直しを表明した北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の行方を見守る構えだ。菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十六日の記者会見で「米国の貿易政策はこれから具体化されていく。方向性がまだ分からないので、現時点で特別なことは考えていない」と強調した。 (生島章弘)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報