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【政治】

「共謀罪」普通の団体も対象の恐れ 「性質一変」の場合は法相見解

 衆院予算委員会は三日、安倍晋三首相と全閣僚が出席する三日間の基本的質疑を終えた。「共謀罪」と同じ趣旨で政府が創設を目指す「テロ等準備罪」について、金田勝年法相は、普通の団体が性質を一変させた場合、組織的犯罪集団として処罰対象になり得ることを認めた。首相や金田氏らはこれまで、処罰対象について「一定の犯罪を行うことを目的とする集団に限定し、一般市民が対象となることがあり得ないよう法案を検討している」と説明してきた。 (山田祐一郎)

 二日の質疑で、民進党の階(しな)猛氏が「一般市民も(組織的犯罪団体の)活動に関与し得る場合があるのではないか」と追及。金田氏は「正当な活動を行っていた集団が、団体の意思決定に基づいて犯罪行為を反復継続して行うよう性質が一変したと認められなければ、組織的犯罪集団と認められることはない」と述べ、普通の団体でも性質が変わったと認められた場合は処罰対象となる可能性を否定しなかった。テロ組織や暴力団、薬物密売組織に限らず、市民団体や労組、会社なども捜査機関の解釈次第で「組織的犯罪集団に変質した」と認定されれば、処罰対象に含まれる恐れが改めて浮き彫りになった。

 例えば、市民団体が基地建設による自然破壊を防ぐため工事車両を止めようと座り込みを決めれば組織的威力業務妨害を目的とする組織的犯罪集団、労組が「社長の譲歩が得られるまで徹夜も辞さない」と決めれば、組織的強要を目的とする組織的犯罪集団と認定される可能性がある。

 三日の質疑では、政府が示した現行法で対処できない事例についても議論があった。首相は、テロ組織が殺傷能力が高い化学薬品を使って大量殺人を計画し、化学薬品の原料の一部を入手した場合、サリン等防止法の予備罪では、サリン以外の薬品に対処できないと説明。民進党の山尾志桜里氏は「サリン以外の薬品は政令で指定できる。具体的に穴があるなら、総理の指示で明日にでも追加指定すればいい」と指摘した。

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