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【政治】

「共謀罪」創設の改正案入手 罪の絞り込み根拠示さず

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 本紙が全文を入手した、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案は、過去に国会提出された「共謀罪」法案と比べ、処罰対象となる罪を六百十五から二百七十七に絞った。従来とは違う法案として理解を得る狙いだが、政府は過去、六百超の罪を対象としなければ国際組織犯罪防止条約を批准できないと説明していた。過去との整合性や、絞り込みの基準は不明確なままだ。 (大杉はるか)

 「共謀罪」法案は、政府が二〇〇三年、〇四年、〇五年と三回、国会提出。与党も〇六年に政府案を二回修正した「再修正案」を提出している(いずれも廃案)。

 政府が今国会で提出・成立を目指す法案を〇三年の政府提出法案と比べると、処罰対象者や処罰対象となる行為は、一定程度絞り込まれた。しかし、〇六年の与党再修正案と比べた場合、処罰対象者は同じ「組織的犯罪集団」。対象行為を巡っても、政府は今回「準備行為があって初めて処罰対象とする」と説明しているが、〇六年の時点で与党再修正案は「犯罪の実行に必要な準備その他の行為」を対象としており、大きく変わってない。

 対象とすべき罪について政府は当時「六百以上」と言って譲らなかったが、今回は一転して半分以下に。政府は「条約定義で、組織的犯罪集団とした場合、関与が想定されるもの」などと与党側に説明したが、条文上に明確な規定はない。

 また、自民党は〇七年、法務部会小委員会で「共謀罪」法案をまとめており、そこでは対象犯罪を百四十五程度まで絞り込んだ。今回の二百七十七よりさらに少ない。

 政府の「転換」については、野党だけでなく与党内からも疑問の声が上がっている。自民党法務部会のメンバーは「今まで絞り込めないといって、今回絞り込めることになった明確な根拠がまだ分かりにくい」と指摘している。

 

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