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【政治】

「共謀罪」277の罪 市民処罰の余地含む

◆消費税法や背任なども

 「共謀罪」と趣旨が同じ「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案の処罰対象となる二百七十七の罪名には、一般市民が処罰対象となる余地がある罪も含まれていた。過去の答弁との整合性や根拠も不明確だ。今後は個別罪名について対象とすることの是非が議論となりそうだ。 (山田祐一郎)

 二百七十七の対象犯罪は政府が与党に説明するために作成した資料では「テロの実行」「薬物」など五つに分類しているが、法案では分類されていない。

 対象犯罪に含まれるのは、通貨・公文書の偽造、人身売買、組織的殺人(組織犯罪処罰法)、爆発物取締罰則など。一方で、労働基準法、金融商品取引法、文化財保護法、会社法など必要性や関連が明確でない罪や、組織的威力業務妨害や組織的強要(いずれも組織犯罪処罰法)、消費税法(偽りにより消費税を免れる行為)、背任など一般市民が対象となる余地が排除できない罪もある。

 例えば、基地建設に反対する市民団体が工事車両を止めようと座り込みを決めた場合には、組織的威力業務妨害が目的の組織的犯罪集団に性質が一変したと捜査機関の裁量次第で認定されてしまう懸念がある。

 立命館大の渕野貴生教授(刑事訴訟法)は「一般市民も犯し得るような犯罪が含まれる限りは、組織的犯罪集団のみが処罰されるということにはならない」と指摘。「テロ組織のような集団だけが関与する犯罪は、爆弾や薬品テロ、ハイジャックなど限られる。それらもほとんどは現行法で対処できる」と立法の必要性がないことを強調した。

 

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