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【政治】

退位は来年12月想定 特例法案を提出 今国会成立へ

 政府は十九日の閣議で「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」を決定し、衆院に提出した。皇位継承を定めた皇室典範の特例として、陛下の退位と皇太子さまの即位を実現する旨を明記。対象を陛下一代に限る一方、将来の先例となる形だ。陛下が退位の意向をにじませた昨年八月のビデオメッセージを契機とした政府、与野党の検討を経て、法案審議が来週後半以降に始まる見込みだ。六月上旬にも成立する見通し。退位と即位は来年十二月を想定し、成立後に準備を本格化させる。

 国会審議では「女性宮家」創設を巡る付帯決議の取り扱いが焦点だ。

 法案は一条で、法整備の趣旨として、象徴としての活動継続が困難となる状況を陛下が「案じておられ」、国民がそのお気持ちを「理解し、共感している」事情を説明している。歴史的に略称として使われた「上皇」を退位後の正式な呼称(称号)とし、皇后さまは「上皇后(じょうこうごう)」。敬称はいずれも陛下で、上皇は天皇と同様、葬儀を「大喪の礼」とし、墓を「陵」とすることも盛り込んだ。

 皇位継承順一位の「皇嗣(こうし)」となる秋篠宮さまの呼称は法定せず、皇位継承者だと明確化する「秋篠宮皇嗣」などの呼び方の定着を図る構え。皇太子と同等待遇にするため、皇族費を現行の三倍の九千百五十万円に増やす。

 退位日は特例法の施行日とし、施行日は公布日から三年を超えない範囲で、皇室会議の意見を聴いた上で定める。皇位継承は皇室典範で定めるとした憲法に反するとの指摘を避けるため、特例法が典範と「一体を成す」とも明記した。

 政府は特例法制定後、代替わりの準備状況を踏まえて退位の時期を判断する方針で、二〇一八年十二月二十三日の天皇誕生日を節目とする案が取り沙汰される。皇位継承に伴って改める元号は来年夏にも事前発表する構えで、退位日決定と同時期に行う可能性もある。

 付帯決議を巡り、民進党は女性宮家を明記し、期限を区切った検討を政府に求める内容を盛り込みたい考え。政府や自民党は否定的だ。与党は五月の成立も視野に入れたが、決議の文言調整に時間がかかることなどから六月にずれ込みそうだ。

 

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