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【政治】

連合の「変節」に民進困惑 「残業代ゼロ」法案で首相と直談判

 「残業代ゼロ」法案を巡り、連合は安倍晋三首相との異例の直談判に踏み切った。内容が修正されれば、法案を容認するとの「突然の変節」(民進党幹部)。連合との間で、野党共闘の方向性の違いなどに続き労働政策でも不一致があらわになり「民進離れ」が加速しかねないとの警戒と困惑が広がった。

 「極めて慎重であるべきだ。連合も同じ認識だと思っていた」。民進党の蓮舫代表は十三日午後の記者会見で、法案への対応に関しこう語った。連合の神津里季生(こうづりきお)会長から十三日朝に電話で、法案を修正要求するとの方針を示された上で「コミュニケーション不足だった」と謝罪を受けたことも明かした。

 二〇〇六年〜〇七年の第一次安倍政権下でも、残業代ゼロ法案と同じ趣旨が含まれる法改正が検討されたが、長時間労働を助長するとして徹底反対を掲げたのは連合側だ。一五年の国会提出以降も含め、双方は共同歩調を堅持してきた。

 関係者によると、連合が民進党に方針転換の根回しを始めたのは先週後半から。説明を聞いた幹部は「十年来、反対で汗をかいてきたのに、完全にはしごを外された」と語った。大串博志政調会長は十一日に「法案の本質が変わらない限り、賛成は難しい」との従来見解を記者団に示した。

 両者の調整がほとんど行われなかったのは、蓮舫執行部が昨年九月の発足以来、すきま風が吹いていたことがある。民進党は、連合が否定的な共産党との選挙協力に関し、できる限り協力していく構えだ。原発政策は条件付きで再稼働容認の立場の連合に対して「原発ゼロ」を目指している。

 先の東京都議選で連合は民進党以外に、小池百合子都知事が率いた都民ファーストの会からも組織内候補四人を擁立し全員当選させるなど、双方の「溝」は深くなる一方だった。

 十月に任期切れとなる連合会長人事で、首相と密会したこともある逢見直人事務局長が昇格すれば、連合の政権接近は強まるとの見方が強い。

 連合と首相の会談についてベテラン議員は「共産党への接近はやめろという連合の警告だ。このままでは連合はもっと遠くに行ってしまう」と指摘した。

 

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