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【政治】

2プラス2会合 対北圧力強化で日米合意 「核の傘」抑止確認

 【ワシントン=後藤孝好】日米両政府は十七日午前(日本時間同日夜)、外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)の会合を米国務省で開いた。共同発表では、米領グアム周辺への弾道ミサイル発射を計画するなど挑発を繰り返す北朝鮮を非難し、核・ミサイル開発を阻止するために圧力をかけ続けることで一致。安保法制整備を踏まえ、日本の役割を拡大して防衛力を強化する方針を明記する。

 日米2プラス2の開催は二〇一五年四月以来で、トランプ米大統領が就任してから初めて。日本側は河野太郎外相と小野寺五典防衛相、米側はティラーソン国務長官とマティス国防長官が出席した。

 共同発表は北朝鮮による核・ミサイル開発を「最も強い表現で非難」と明記。増大する脅威に対処するため、米国が核兵器による「核の傘」を含むあらゆる能力を通じて同盟国の日本を守る「拡大抑止」を確認する。

 朝鮮半島の非核化を実現するため、国際社会に対し、国連安全保障理事会が採択した北朝鮮への制裁決議を完全に履行するよう要求。中国に対しては、北朝鮮に一連の行動を改めさせるよう断固とした措置を取ることを強く促す。厳しい地域情勢を踏まえて弾道ミサイル防衛(BMD)や技術協力を拡充。沖縄県・尖閣諸島への米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約第五条の適用を確認する。

◆軍事負担、費用も拡大

 日米2プラス2がまとめる共同発表は、「日米同盟の切れ目のない対応を確保するため」に日本が防衛費を増やし、安全保障関連法に基づく協力を拡大する方針が盛り込まれる。トランプ米政権が求めるまま、予算と自衛隊の任務拡大で負担増に応じる内容だ。

 共同発表は、二〇一九年度から五年間の次期中期防衛力整備計画(中期防)に触れ「日本の役割を拡大し、防衛能力を強化させる」と明記する。安倍政権の下で日本の防衛費は五年連続で増え、一六、一七両年度当初予算は五兆円を超えた。さらに防衛費を増やすという趣旨だ。

 日本政府は、新型輸送機オスプレイなど、高額な兵器を米国から購入している。北朝鮮の弾道ミサイルに対処するため、海上自衛隊のイージス艦に搭載している迎撃ミサイル「SM3」を地上配備する「イージス・アショア」も導入する方針だ。一基約八百億円とされ、一八年度予算の概算要求に設計費を盛り込む方針。増やした防衛費は、こうした米国からの兵器購入にも充てられる見通しだ。

 自衛隊の任務を巡っては、共同発表は「平和安全法制(安保関連法)の下でのさらなる協力の形態を追求する」と記述する。同法に基づき、日本政府は昨年十一月、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)部隊に「駆け付け警護」などの新任務を付与し、今年五月には海上自衛隊の護衛艦が「平時の米艦防護」を実施した。共同発表の「さらなる協力の形態」は、また別の任務を検討していくという意味だ。

 共同発表には、警戒監視や訓練、演習などを例示して「新たな、拡大した行動を探求する」とも記述。海自は中国が海洋進出を強める南シナ海を中心に、米軍などと共同訓練をしてきており、この海域で一層の協力を求められる可能性がある。 (新開浩)

 

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