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【政治】

見えてきた構図 重い1票

<解説> 九月二十五日に安倍晋三首相が衆院解散を表明し、同時に小池百合子東京都知事が新党結成と代表就任を発表してから、わずか半月。野党第一党の民進党が消え去る激動の再編劇を経て、衆院選が始まった。有権者には分かりにくい状況かもしれないが、保守とリベラルの勢力が混在した民進党の分裂により、新たな対決の構図が見えてきたといえる。「安倍政治」と「安倍政策」をどう評価するかによって選べる三極の選択肢が生まれたからだ。

 一つは、この五年近く安倍政権を支えてきた自民、公明の与党。改憲勢力であり、特定秘密保護法や安全保障関連法、「共謀罪」法の制定など世論の反対が強い政策を推し進めた。アベノミクスによって経済は上向き、雇用の改善につながったとも主張し、連立政権の継続を訴える。

 二つ目は、小池氏が立ち上げ、賛同者や民進党の保守勢力が参加した希望の党。野党だが改憲を公約し、理念は自民党に近い。半面、焦点の政策では「国民に好景気の実感はない」と消費税増税の凍結を打ち出し、原発ゼロも掲げ、安倍政権との対立軸を示した。日本維新の会と連携し「政権選択」をアピールする。

 三つ目はリベラル系を中心とする野党勢力。小池氏に反発し、民進党代表代行だった枝野幸男元官房長官が結党した立憲民主党と、民進党時代に協力関係を築いた共産、社民両党だ。無所属で戦う民進党出身者の多くも共鳴する。安倍政治、安倍政策ともに批判的で、九条改憲にも反対している。

 首相は、内閣支持率の急落を招いた森友・加計学園問題を巡る対応の不手際を「反省」し、自民党には連戦連勝した最近の国政選挙ほどの勢いは見えない。「安倍一強」が続くのか、崩れるかの岐路でもある。有権者の一票は重い。 (清水俊介)

 

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