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【政治】

<比べてみよう公約点検>(4)原発 再稼働推進か反対か

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 大きな被害を出した東京電力福島第一原発事故から六年半が過ぎた。今も五万人以上の福島県民が避難を続ける中、安倍政権下で原発再稼働が進む。衆院選で、複数の政党は「原発ゼロ」を掲げた。原発やエネルギー政策への向き合い方が問われている。

 安倍政権はエネルギー基本計画で、二〇三〇年度で電力の二割程度を原発でまかなう方針を示している。実現には、原発三十基ほどの稼働が必要だ。原発再稼働に加え、古い原発の稼働期間延長や建て替えも選択肢に入れることになる。

 安倍政権では五基が再稼働し、うち四基が現在稼働中。東電の柏崎刈羽6、7号機(新潟県)など十四基が新規制基準に適合となった。原発再稼働をどうするか。各党の主張は、条件付きを含む賛成と反対に大別される。

 自民党は基準に適合し、立地自治体の理解が得られれば再稼働を「進める」とした。公明、日本のこころの両党も、基準適合などで再稼働を認めるとした。希望の党は、原子力規制委員会の確認のほか「住民避難措置」を、日本維新の会は、事故が起きた際の国の責任を明示した「再稼働責任法」制定などを、それぞれ再稼働条件に挙げた。

 共産、立憲民主、社民の三党は再稼働反対だ。

 原発のあり方やエネルギー政策にも差がある。自民は「原発依存度を可能な限り低減させる」としつつ「原子力は重要なベースロード(基幹)電源」と位置付け、原発稼働を前提にする。公明は時期は明示しないものの、省エネや再生可能エネルギー導入などで「原発ゼロを目指す」と与党内の温度差をみせた。

 希望は「三〇年までに原発ゼロを目指す」と期限をつけた。共産は「すべての原発で廃炉のプロセスに入る」と主張。立憲民主は原発ゼロを一日も早く実現するための「原発ゼロ基本法」策定を掲げる。社民は早期の脱原発を目指す。

 地球温暖化防止の国際的枠組み「パリ協定」は今世紀後半に、温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする目標を掲げる。多くの先進国は太陽光や風力など再生可能エネルギーの推進を軸に対策を急ぐ。再生エネの発電コストが急速に下がっているためだ。

 安倍政権は温暖化対策には原発が不可欠の立場で、全電力に占める再生エネの比率目標を三〇年度で22〜24%としている。これに対し、共産は公約で三〇年までに40%、社民は五〇年までに100%との目標を掲げる。希望は目標30%だが、いつまでに達成するか示していない。 (伊藤弘喜)

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